大悪党と駆け引きを【名探偵コナン】【救済】

カノーチェのデビュー戦 ページ17

そう心の中で謝り、黒服さんに銃を突きつける。丁度そのときジンが入ってきた。わたしが黒服に銃を突きつけているのを見て驚いている。




「っ！？お、おい！！助けてくれるんじゃなかったのか！？」



「残念！最初っからそんなつもりこれっぽっちもなかったよ！！」




そう言って親指と人差し指をくっつける。黒服さんの絶望した顔が、親指と人差し指で輪っかになった部分から見える。きつい。でもニンマリと楽しくて仕方ないという笑顔を作る。




「散る覚悟なんてできてると思ってたのに自分がスパイってことがバレちゃって始末されそうになって、ここでビビってる自分はなんなんだろうかってちょっと悔しい……とか思ったりして。


でも抵抗したら覚悟を決めてた自分を否定する事になるから、ここは運命だと思って素直に受け入れようか、と思ってみたりもして。


でも、いざ助けられたらホッとしちゃったりしてる。


でも、それが嘘だと分かって絶望しちゃってる。そんな、君の顔が見たかったから。」




いや性格悪すぎだわマジで。悪意の塊でしかないなカノーチェって。いやわたしなんだけどさ。

でもこれはドアの前でドン引きしてる2人への『カノーチェ』という人物の性格とかをプレゼンする場でもあるからもう少し続けるしかないよなぁ……


………セーフハウスに連れ帰れたら土下座一択だわこんなん


銃を持っていない左手を頬に当て、「恍惚のヤンデレポーズ」を取り顔も恍惚といった表情を浮かべる。




「一言で言うと！！


俺に！！全てを見透かされて！！


絶句している君の顔が！！どうっっっしようもなく！！見たかったから！！！」




うわぁウォッカがすごくドン引きしてるよ。そう！それが普通の反応！そう思いながら地べたに転がってたクッションを取り、撃鉄を起こしクッション越しにパックを忍ばせた2ヶ所の場所を狙う。




「でも俺にこんなことさせる君がいけないんだよ？俺の趣味を邪魔をしようとしたんだから。


愛する人間がこの世から1人消えるのは辛いけど自業自得、因果応報だ。さよーならー。」




ダンッ！！ダンッ！！


銃を撃った振動だけが腕に伝わる。音はクッションで吸収できたから響かない。あとは連れて帰るだけ……！！ここからが正念場！！




「ねぇ。このガラいらないよね？俺もらって行くね」



「何かに使うんですかい？」



「解剖さ！！」





両手を広げて嬉しそうに言う。

ウォッカはどうやら表情が豊かな様だ。

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