それからこの二か月。 ページ2
あの後、地元から帰ってきたアルマは清々しい顔をしていて、レオナは慰める事も詮索することもせずいつものように振舞った。
リヴァイは、ヒストリアの考案する地下街の子供たちの保護政策の後押しに追われ、レオナもエルヴィンの片腕となり業務に追われる。
2人で過ごす時間は、昔より取られてしまっていたとは言えとても毎日が充実していた。
調査兵団には、ウォールマリア奪還の光が見えてきたことを知った多くの編入兵達が、兵舎を埋め、アルマは、そのような編入兵達を殴り蹴飛ばして訓練させた。そこにはノーマンの姿があったとかなかったとか。
そして、クーデタから二か月経ったその日。調査兵団は、エレンの高質化の能力を使ったとある対巨人兵器を誕生させた。
「今だっ！」
その声と同時に、大きな音を立てて壁上から巨人のうなじへ落ちる太い丸太。
エレンの硬化能力で、巨人が首を突っ込める程度の壁を築いてその中に囮が入り、所定の位置まで巨人が頭を入れると、上から縄を切って丸太を落としてうなじを潰す装置である。
これにはハンジ率いる第四分隊の大きな貢献が功を成し、レオナの父であるレイエスもその中の一人であった。
「調子はどう？」
「レオナ！そりゃっもうっ…堪んないよ。」
レオナはあらかた仕事を終え、地下街改革会議を終えたリヴァイと合流して現場に足を運んだのだ。丁度巨人へ丸太を落としたところであったようで、あたりは緊張感で溢れていた。
「おう、レオナ。」
「お父さん！」
随分中枢へと上り詰めたレオナの顔を見つけると、レオナの父親レイエスは駆け寄った。久しぶりに娘に会えたのだ。
「リヴァイ君まで、お前たち変わらねぇな。」
「おかげさまでね。お父さんは変わりない？」
「あぁ。逆に研究が進んで毎日充実してらぁ。」
レオナが話を続けようとしたとき、先ほど命中させた巨人が討伐できた報告が上がり皆歓声を上げた。もう大量の人材を使って巨人と闘わなくていいのである。
「やったぞ！１２ｍ級撃破〜〜！」
ハンジが歓喜乱舞している横で、濃いくまを作ったモブリットも立ち上がる。これがこの装置の初成功だった。
「日中フル稼働で巨人伐採しまくりの、地獄の処刑人の誕生だ〜〜！やったなエレン…。エレン？」
ハンジが飛び回りながらエレンに話しかけるが、当の本人は鼻血をどばどばと垂れ流して座り込んでいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 209人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小西 利音(プロフ) - ドルカさん» めっちゃ嬉しいコメントありがとうございます！！辻褄が合うようにめっちゃ主人公ちゃん活躍とは行かないかも知れないですけど、楽しんで貰えるよう頑張りますね！これからもよろしくお願いしますv (2019年9月25日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ドルカ - 待ってました！更新を再開されて嬉しいです！このウオールマリア奪還作戦の話が特に好きなので嬉しすぎて死にそうです笑笑頑張って下さい！ (2019年9月24日 23時) (レス) id: 9dc6df58b1 (このIDを非表示/違反報告)
小西 利音(プロフ) - ナルさん» こちらでも指摘ありがとうございます笑笑 エルミハ区大好き笑笑 (2019年7月3日 2時) (レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
小西 利音(プロフ) - ドルカさん» 嬉しすぎて死にそうですうう、やっぱり大学が忙しすぎてなかなか手がつけられないんですが、モチベに繋がります！ストーリーは考えてあるので頑張りますね！！ (2019年7月3日 2時) (レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さい。あと、ミルエハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月22日 18時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小西利音 | 作成日時：2019年3月20日 14時
