何かの手違いで。 ページ42
〜〜リヴァイ回想 844年 リリーの悲劇の壁外調査から少し経ったくらいの日。
あの悲劇から時が過ぎて、だんだんレオナの計らいで兵団に慣れてきたリヴァイは夜中の二時を刺そうとしている時計をにらんだ。まだ、兵長という階級がつく前の話だ。
書類仕事もなければ、明日も早い。リヴァイに早く寝ないという選択肢を与える要因は何一つないのにも関わらず、彼は起きていた。違う。眠れないのだ。日付が変わって今日は12/25。彼の誕生日であった。
だが、三十路のリヴァイに自分の誕生日を祝うなんていう、かわいらしい趣味はなかった。
この年になって年を取るということは、彼の小さな背も伸びることなく、減退する体力と彼の息子の減退する気力を感じるだけの怠惰なものだ。
【いつの間にやら日付は変わって、なんで年って取るんだろう。もう背は伸びないくせに。】
日付が変わると、兵舎は朝の五時まで幹部以外が出歩くことは良しとされていなかった。
リヴァイはまだ兵士長でないため、寝られないからと不用意に出歩くわけにもいかない。
リヴァイは、ため息をついて足音のする広くなってしまった2人部屋の扉を見つめた。
最近の彼の心を支配しているのは、紛れもなく「レオナ」だ。そして今現在彼の眠れない根源も、紛れなく「レオナ」である。
三十路のリヴァイにはこの感情が、どういうものかはわかっていたが兵士としての自分が許さなかった。
それなのに、足音がするたびに「こっそり抜け出して会いに来てくれないか」なんてリヴァイらしからぬ淡い突拍子もない期待を抱いていた。
【
訓練中。ファルゴンが先の壁外調査で亡くなり、エルヴィンの班と合併したのだが、エルヴィンは何かと訓練に入る暇もなく代理としてレオナが訓練を進めていた。
アルマ「訓練の後飲みいかね？ミケと3人で！」
レオナ「たまにはいいお誘いしてくれるじゃない、喜んでいくよ。」
アルマ「よし！決まりっ！」
アルマとレオナは肩を組んでそんな話をした。「酒が好きなのか。」そんなことを心の中で思うリヴァイ。そして嬉しそうに何を飲もうかなんて話すレオナがまぶしい。
「堪ったモンじゃねぇ。」
リヴァイはそう呟くと、レオナが気づいたようにリヴァイのほうへアルマと肩を組んだまま近寄ってきた。
「リヴァイもいこ！」
レオナはリヴァイの腕を引っ張って、無理やり今夜の飲みに参加させることを決定した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小西 利音(プロフ) - 雪さん» 初コメありがとうございます!! ｲﾁｬｲﾁｬｼｰﾝ下手ですけど頑張りますね〜。これからも応援の程宜しくお願いします！ (2017年8月4日 23時) (
レス) id: 0c2794af76 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - リヴァイ兵長とのイチャイチャ、ｸﾞﾌﾌ。この先がきになります！ (2017年8月2日 10時) (レス) id: 9c76beaa53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小西利音 | 作成日時：2017年7月26日 23時
