死神の目。 ページ28
そういったベルトルトの背中のひもを切り、エレンを取り返そうとしたその時。
「エルヴィン！！」
横にはエルヴィンが鮮血を垂れ流しながらエレンを奪い返した。その目は死神のような眼をしていて、その眼の奥は執念を感じ取れる。誰が。いったい何が彼のその気持ちを動かしているのか。
エルヴィンは、左腕の血をまき散らしながら地上へ戻っていった。
「エルヴィンには叶わねぇ。」
アルマはそう言葉を吐き捨てた。
「総員撤退！帰還するぞ！！」
その指示に、全員は馬へ戻った。エルヴィンもさすがに腕一本じゃ馬に乗れないと思い、2人は介抱に回った。
「大丈夫かよエルヴィン。」
アルマがそわそわしている。
「どうってことはない。君たちのおかげだ。」
「私たちは何もしてないよ。」
レオナはエルヴィンにそう言い返す。
「エルヴィンは休んでて。兵舎までは私が指示する。」
「あぁ、よろしく頼む。」
出血量も痛みも半端ないのだろう。エルヴィンは団長専用の白馬にうなだれ、ふらふらとしていたのでアルマは体を支えて並走した。
「陣形は考えなくていいから、負傷者を介抱しながら撤退する。私についてきて！」
レオナはそういうと、愛馬を走らせた。ひと段落は終わった。とりあえずひと段落した。ライナー達は捕まえられなかった上に犠牲者も負傷者も出したが、エレンは取り返した。レオナは後でリヴァイに褒めてもらおうなんて思っていたところだった。
ドｫｵｵｵﾝｯ
ものすごい衝撃音と、地響きが鳴り、その方向を見る。するとなんということだろうか。ライナー、いや、鎧の巨人が群がっている巨人をこちらに投げている。左翼に値する何人かは吹き飛ばされ、レオナは物陰への退避を命じた。
「あいつ頭おかしいって」
アルマはそういいながらエルヴィンを馬から降ろす。そしてまた問題だ。起き上がった巨人は遠くのライナーではなく、こちらを捕食しようとニタァと笑って近づいてくる。
「エルヴィンはここで休んでて！そこの憲兵。」
「は、はいぃぃっ！」
レオナがたまたま目に入った憲兵を呼ぶと、憲兵は飛び上がってこちらを向いた。
「エルヴィンを死守して。私たちは巨人を掃討してくるわ。」
「か、かしこまりましたああっ！」
なぜか憲兵に心臓をささげられると、レオナはアルマの手を引いて死地へと向かった。
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小西 利音(プロフ) - 雪さん» 初コメありがとうございます!! ｲﾁｬｲﾁｬｼｰﾝ下手ですけど頑張りますね〜。これからも応援の程宜しくお願いします！ (2017年8月4日 23時) (
レス) id: 0c2794af76 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - リヴァイ兵長とのイチャイチャ、ｸﾞﾌﾌ。この先がきになります！ (2017年8月2日 10時) (レス) id: 9c76beaa53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年7月26日 23時
