少年の真意。 ページ43
「エレンは？」
「アルミンが、アニが犯人だったことが巨人化を邪魔してるらしいんです。」
「･･･。」
やっぱりかとレオナはため息をついて、他の陣形を組みなおした。
「ここの班を二班に分ける。一班は女型の足止め、もう一班は第三次作戦の女型捕獲拠点まで行って今までの状況をハンジに報告する。ジャンは、私をエレンのところまで連れて行って。」
「了解です！！」
威勢の良い返事が聞こえたところで、３手に別れて行った。
ジャンと少しいくと、ぼろぼろになった地下通路のコンクリートに押しつぶされたエレンが居た。
「レオナさん！」
「ジャンは捕獲作戦班に戻って。」
「了解です。」
レオナはジャンに指示を出すと、エレンのほうへ向き直った。どくどくとあふれ出るエレンの血。レオナはそんな血液で覆われたエレンの目を、手でぬぐう。
「エレン、覚悟するって約束したよね？私たちは、貴方たちに命を懸けなければならない。」
エレンは目だけをこちらに向ける。苦しさを訴えてこちらを見据える。その苦しさが心なのか体なのかはわからない。女型がこちらへ意識をむけ、色々な障害物が飛んでくる。
「時間が無い。」
レオナがそうつぶやくと、アルミンは隣に座り、エレンの手を握った。
「エレン、何も捨てることのできない人は、何も変えることができない。エルヴィン団長や、レオナ副兵長。そしてもちろんアニはそれができる人なんだ。目的が何かはわからないけど、それができる人が勝つ。」
レオナは、アルミンのその発言に鳥肌が立った。アルミンは調査兵としてのあり方がわかっているらしい。
「アルミンは、足止めして。私はハンジのところへ行く。」
レオナはエレンをおいてハンジのところへ向かった。エレンがこの発言で変われるかどうか、確証がなかったからだ。住人の悲鳴はまだ鳴り止まず、立体起動の音すらかき消される。
「ハンジ！」
「来る･･･来る･･･来る･･･来る･･･。」
「分隊長･･･、目が泳ぎすぎです。」
レオナがハンジのところへ行くと、捕獲の用意はしているもののハンジの興奮にドン引きしている部下達。
「そろそろよ、構えて！」
かちゃかちゃと捕獲装置を構える音がする。そして、足音は近づく。アルミンたちが通り過ぎた次の瞬間。
「こんにちは。」
一斉に引き金は引かれ、女型は身動きもとれずに倒れてしまった。相変わらず、うなじを隠して。
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
