夕日に鈍く輝る帰路。 ページ30
「だってアルマ、分隊長でも班長でも無いじゃん。」
「アルマ班がある！！」
「班長を別指名したの、誰だっけ。」
本当にアルマは幹部のような役職が嫌いらしく、アルマ班という名前があるが班長ではない。
「いってらっしゃい！」
アルマにやることリストを渡すと、レオナはすぐにアルマを向かわせた。
「そしてエルヴィン、提案があるんだ。」
エルヴィンは、向き直ると紅茶を口に含みながら話を待った。
「戸籍調査が終わるまで、新兵をどこかで待機という名目で軟禁する必要があると思うの。」
「捕獲作戦を邪魔されることを防ぐ為か。」
「そういうこと。空いてる拠点ないかな。」
レオナは規則正しく並んだ、今年の報告書云々が羅列している本棚へ向かい「拠点名簿」を探した。
「確か、ローゼ南区の兵舎が空いていたはずだ。」
「これね。」
地図とともに場所を確認する。レオナの故郷の少し左下の場所だ。
「上に許可をとっておこう。今日明日は休んでくれ。リヴァイもあんな事の後じゃ、心細いだろう。」
「分かった。」
レオナは書類を受け取ると、団長室を去った。
兵舎を出て馬に乗ると古城に向かう。10分ほど馬を走らせたところで、夕焼けに染まりつつあるいつもの帰路にふと記憶がよぎった。
「兵士になって11年かー。」
「お前リヴァイと付き合ってどんくらいなのさ。」
「4年？んー？」
「5年だ。」
「は？ｗ リヴァイまさかちゃんと毎回覚えててｗ」
「今度、その話聞かせてくださいよ！」
「リヴァイｗｗｗｗ」
「･･･きっと、そうか。」
レオナは実感できない班員の死に馬の手縄を握り締めた。愛馬が、心配そうに止まってこちらをちらちらと見る。
「行って大丈夫よ。」
そう伝えると、すぐに馬が動き出す。小さな揺れではあったが、その揺れさえもレオナの頭を響かせた。
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
