全てを投げ打つ断末魔。 ページ19
「撃てえええっ！」
やっと目標地点へたどり着いたと安堵したレオナは、エルヴィンと目が合い肩の力を緩めた。
無数の矢が女型へ突き刺さる。その爆発音や光で目や耳がつぶれてしまいそうだ。
「一旦俺たちとは別行動だ。班の指揮はエルドに任せる。」
リヴァイは馬を班員に預けるとレオナ、アルマに目で促し、エルヴィンとレイエスの元へ向かった。
「お疲れ。」
「･･･動きは止まったか。」
レオナはレイエスの姿を見てほっとしたあと、すぐに女型へ目を向けた。うなじを手で覆ったまま動きが止まっている。リヴァイがブレードを抜くと、エルヴィンは待つように言った。
「念には念をってやつだ。リヴァイ。」
レイエスが言葉を付け足すと、エルヴィンは二回目を命令しその瞬間すぐに先ほどと同じ音がなった。その音は轟音で耳をふさいでも煩いと感じてしまう。
「レイエスおじちゃん、もうちょっと静かな奴無かったのかよ。」
「怒んなって。」
アルマが不機嫌に詰め寄る。
「リヴァイ、レオナ、アルマ、女型のうなじを頼む。」
3人はエルヴィンの合図ですぐにうなじへ向かった。
･･･だが。皮膚を硬化し、ブレードはすぐに鈍らに変わってしまう。欠けたり、折れたり。全くといっていいほどうなじを削げない。
「おいおい。」
「鎧の巨人と同じ硬化能力があるってことね。」
レオナはその硬化された皮膚を直接手で触りながら言う。ツルツルしていて、いかにも硬そうな材質だ。アルマとリヴァイはうなじを削ぐ役割で、木に何度も登りながら立体起動を駆使する。
「いい加減に出てきてくれないか？こっちはそんなに暇じゃねぇんだよ。」
リヴァイが何回も挑戦する、アルマも次に続いて削ぎにかかった。
「君の手足を切断してもいい？お前自身の本体のほうだけど。」
レオナが女型の肩から頭にうつり2人も同じところにくるように手招きをした。
「死なれたら困るしね。」
2人が着地したのを見て、レオナも刃を抜いたその瞬間だった。
少しの静寂のあと、気持ちの悪いほどの大きな声で女型が叫び始めた。咄嗟にリヴァイはレオナを守る体制をとる。耳をふさぐことしか出来ず、何が起こったのか理解できない。
「は？お前何したの。」
アルマがグサっと頭からブレードを刺す。物凄く怒っているらしい。
「アルマ、リヴァイ･･･とっても嫌な予感がする。」
「どういうことだ。」
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
