逢坂壮五の妹は。 (ページ10)

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7話，話し合い・・・？ページ10

壮五side

もう、戻って来ることなんてないと思っていた家は、

あの頃と…飛び出したころと何も変わらなかった。

志穂に、嫌な思いをしてほしくなんてなかった。

ごめんね。志穂。僕のせいで、

志穂「兄さま？」ｷﾞｭ

志穂が、手を強く握ってくれた。分かっている。大丈夫。

僕はもう、弱くない。志穂のためなら、どんなことでもする。

僕にはその覚悟があるんだ。

壮志「なんの用だ。志穂。突然家を出るなんて何の真似だ。」

怯まない。怯んだりするもんか。志穂を傷つけるなんて許さない。

それが僕のせいだとしても。絶対に。

壮五「志穂を、自由にしてください。志穂のことを、

　逢坂の家に縛り付けるのは、やめてください。」

壮志「お前の意見を聞いているんじゃない。

　そして、誤解を生むような言い方をするな。

　 Time is money．こうしてお前と話す間にも損失が、

志穂「やめてください。父様。兄さまを悪く言わないでください。」

壮志「志穂。人の話を遮るのは教養のない子供のすることだと

　教えたはずだぞ？忘れたとは言わせない。」

志穂「では、人を侮辱するのは、良いということでしょうか？

　父様はいつも兄さまや音楽を志す者を侮辱しています。

　私にも、我慢できること、できないことがあります。

　兄さまも、父様の子のはずでしょう？それなのに、

壮志「志穂。言いがかりをする暇があるのなら今すぐ、

志穂「人の話を遮るのは教養のない子供のすること、

　先程そう言っていたのは父様でしたが。」

凄かった。引っ込み思案だった志穂が大人に、父さんに

反抗できるようになっていた。

僕がいない間、志穂はどれだけ我慢していた？

志穂は僕の音楽を、仲間を好きだと言ってくれる。

そんな志穂に、今まで甘え過ぎていたのかもしれない。

志穂「兄さまたちの音楽は、アイドルには、人を笑顔にさせる力があります。

　父様も本当は分かっているのではないですか？

　見てしまったら認めてしまいそうで怖いから見ないのではないですか？」

壮志「それは違

壮五「もういいです。志穂は僕が面倒を見ます。

　僕の仲間もそれを許してくれる。志穂も笑顔でいられるはずだ。

　志穂は、僕が守ります。行こう、志穂。」

志穂「はい、兄さま。」

壮志「おい！許可していな

志穂「さようなら。父様。またいつの日か。」