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「私、黒尾くんが好きなの」
少し、時間が経ってから高嶺さんが呟くような小さい声を吐いた
「私が悪いことしたのはわかってる!
_________でもっ、
それでも、貴方が羨ましかったの。」
少し涙目の高嶺さんがこっちを向く
「…高嶺さっ、」
「意味無いじゃん!!」
ぐっと、息を呑む
「私がどんなに黒尾くんを好きでも、
どんなに可愛くなりたいって
黒尾くんに近づきたいって頑張っても
振り向いてくんなきゃ、意味無いじゃん…っ」
.
「好きになってくんなきゃ、意味無いじゃん…!」
ぽろぽろと、大粒の綺麗な雨が高嶺さんの頬を濡らす
うん、
________________________うん。
「私、
私は、人を恋愛で好きになったことがなくて
だから…
そんなふうに誰かを強く思える高嶺さんが羨ましい。」
恋、してるんだ
「かわいいよ、高嶺さんは」
高嶺さんの目が見開かれる
.
.
「はっ、何よそれ
私を慰めたつもり?
だから!
振り向かれないと意味無いって言ってるでしょう!!
私がかわいいなんて、知って________________」
そこまでいって、線が切れたように高嶺さんは声をだして泣きだした。
「わた、っわたし
ほんとにこんなこと、するつもりじゃ…っな、なくて……っ」
「うん、」
ゆっくりと、高嶺さんの背中をさする
「みて、ほしかっただけなの…!
ごめ、ごめんなさい…っ」
「頑張ってること気づけなくて、ごめんね」
少し小さく高嶺さんが首を横に振る
「幸せを願ったはずだったのに、
黒尾くんの笑顔がみれたらそれでいいって思ってたはずなのに……」
あぁ、そうか彼女も彼の
「え、がおが」
みた、くて
…彼女、も……?
.
.
ドキン、と心臓がなった気がした。
え……?
「笑顔がみたくなるのは、
好きな人、だから?」
「そりゃもちろん……
ってなに
Aちゃん顔赤…っ!?」
あぁ、私最低だ。
「あ、ごめっ、風邪かな…っ」
高嶺さんと同じ人が好きだなんて。
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鳥海 - 切なくて胸が締めつけられるような気持ちで見てます;_;更新楽しみにしてます! (2018年3月11日 10時) (レス) id: 320734f793 (このIDを非表示/違反報告)
軍鶏(プロフ) - とても面白く、一気に読み進めました。作品がマンネリ化している中で、新鮮なお話でしたので続きが気になります。更新待ってます。お体にはお気をつけてください。応援してます! (2016年8月15日 23時) (レス) id: 8815e8ed98 (このIDを非表示/違反報告)
ハリマロン - ずっと前から見ていました!続きがとても気っになります。更新頑張って下さい。 (2016年8月12日 16時) (レス) id: 19b43b569c (このIDを非表示/違反報告)
桐乃(プロフ) - 輝星☆さん» うわあああありがとう...!読者の皆様に支えられてこそです...ほんとにありがたき幸せ;;; (2016年7月16日 7時) (レス) id: 64d2a03549 (このIDを非表示/違反報告)
輝星☆ - ランキング41位凄い!おめでとう!流石桐乃、神だ…! (2016年7月16日 7時) (レス) id: c2b08aafc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桐乃 | 作成日時:2016年7月7日 23時