･ ページ21
Aが手を俺の背中に回す
その手は酷く、
酷く、震えていて
「もう大丈夫だから、」
ってAの背中をトントン叩く
「こっ、こわかっ…！
シュート、して、飛んだとき、押されて…っ、ぐらついたら
あっ、足ふまれっ、ひねって、倒れそ、なっ…！
そ、そんとき、横にボール籠、気づか、くて、っ！」
「そんで、そのまま？」
「ひぐっ、、う、ん、」
「ちょっと足みせて」と言って、抱きしめていた体を軽く離し、右足首をみると
見事に腫れ上がっていた
「…っ、一応シップするけど病院いけよ」
「あ、りがとっ、てつろ、くん」
涙を流し、しゃくりあげながらAは笑った
これは、絶対に悪意があってやった行為だ
許せない
…許さない
ガララッ
と保健室のドアが開く
「黒尾…っ！高村は！？」
夜久が息をきらしながら入ってくる
「ちょっと、任せた」
「はっ！？おい、黒尾っ！！」
なんて夜久の叫び声を無視して保健室をでようとしたとき、
.
「鉄朗くん…っ！」
Aが、俺を引き止める
「なんだよ」
「あのさ_________________」
その、言葉が
随分と、Aらしくて
「ふっ、お前ってほんとお節介バカだよな」
少し、笑ってしまう
そんな俺をみて、Aもやんわりと笑った
.
.
あぁ、好きだ
溢れ出てしまいそうになる声を押し殺し、俺は保健室をでた
あいつは、ああ言ってたけど
それでも俺は
誰かもわからない犯人を、許そうとは思わない
少し早足で向かう先は
自分の教室
ガララと勢いよく開けると、みんなの視線が一気に突き刺さった
「黒尾くん…っ！Aちゃんは！？」
「おい黒尾…！」
皆が一斉に群がる
皆がそれぞれ話すからごちゃごちゃとしてもう何を言ってるのか聞き取れない
俺は聖徳太子じゃねーんだよ！
まぁ、初めから何を言うか決まってるから誰が何を言おうと関係ないけど
俺は静かに息を吸った
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 178人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鳥海 - 切なくて胸が締めつけられるような気持ちで見てます；＿；更新楽しみにしてます！ (2018年3月11日 10時) (
レス) id: 320734f793 (このIDを非表示/違反報告)
軍鶏(プロフ) - とても面白く、一気に読み進めました。作品がマンネリ化している中で、新鮮なお話でしたので続きが気になります。更新待ってます。お体にはお気をつけてください。応援してます！ (2016年8月15日 23時) (レス) id: 8815e8ed98 (このIDを非表示/違反報告)
ハリマロン - ずっと前から見ていました！続きがとても気っになります。更新頑張って下さい。 (2016年8月12日 16時) (レス) id: 19b43b569c (このIDを非表示/違反報告)
桐乃(プロフ) - 輝星☆さん» うわあああありがとう...！読者の皆様に支えられてこそです...ほんとにありがたき幸せ;;; (2016年7月16日 7時) (レス) id: 64d2a03549 (このIDを非表示/違反報告)
輝星☆ - ランキング４１位凄い！おめでとう！流石桐乃、神だ…！ (2016年7月16日 7時) (レス) id: c2b08aafc6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桐乃 | 作成日時：2016年7月7日 23時
