秘密 ページ4
涼介side
宏太「よしっ！じゃあ...俺らが知ってることも話そうか。」
薮ちゃんが突然大声でそう言った
光「え、ちょっ、やぶ...！」
宏太「だってどうせ山田だって感ずいてるだろ？...俺らがなんか隠してるって。」
黙ってうなづく
宏太「そうだなぁ...話そうって言ったのは俺だけど...知念、圭人、有岡。」
薮ちゃんがそう言うと、3人はビクッと震えた
慧「...そうだね、3人から話してもらおうか。ねぇ、俺たちに何を隠してるの？」
伊野尾ちゃんまで3人を問い詰めようとする
涼介「...え、まって、みんな知ってるんじゃないの？」
明らかに全員でなにかを隠してる感じだったと思ってたんだけど...
宏太「...そのはずなんだけど、3人だけみょーにコソコソしてるんだよね。ちなみに今回のこと、提案してきたのは三人だ。」
薮ちゃんは3人の方を見た
しばしの間、沈黙が流れる
それを破ったのは以外にも...
圭人「...ねぇ辞めない？もうこれ以上はダメだよ。」
圭人だった
侑李「ちょっ、ばか...！！！何言ってんの！」
知念が圭人を咎めるが、大ちゃんは俯いたまま、黙っていた
圭人「だってもう無理だよ。俺らが思ってるほど山ちゃんは弱くないし、そもそも別の世界の山ちゃんとは違う。こんなにも変わろうとしてる。」
圭人は真っ直ぐ知念を見つめる
...初めて、初めて圭人の言葉に知念が狼狽えているところを見た
大貴「...分かった、話すよ。」
静かに大ちゃんはそう言った
侑李「だいきまでっ...！」
大貴「知念、大丈夫だ。大丈夫だよ。今度こそちゃんとお前が守ってやればいいだろ？魔法がなくたって大丈夫だ。お前にはその力があるんだよ。大丈夫。...な？」
知念がポロポロと涙を流す
侑李「っ、うんっ、わかった...」
圭人「知念おいで、話が終わるまで耳塞いでていいよ。」
侑李「...大丈夫。僕にだって聞いて、話す義務がある。...でも...」
知念は圭人の足の間に入り、圭人がぎゅっと後ろから知念を抱きしめた
知念「そんなにそばにいて欲しいなら居てあげてもいいけど。」
そう言った知念を圭人は暖かな目で見つめた
ふぅ、と大ちゃんが一息つく
大貴「...これから話すこと、覚悟を決めて聞いて欲しい。...長い、とても長い話なんだ。」
夏の暑さで背中に流れた汗が冷たくなった
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作者名：有谷 彩涼 | 作成日時：2019年12月4日 9時
