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涼介side
「...すけ、りょ...け、....涼介!!!」
涼介「っ、あ、何?」
声にハッとなって、ぱっと振り向くと心配そうな顔をした知念
侑李「も...全然反応無いから立ったまま死んだんだと思った...」
涼介「ごめんごめん(笑)考え事してた(笑)」
侑李「もー...寒いから中入ろ?」
知念の後ろの方を見ると、小屋の窓からオレンジ色の光と、いくつかの影が見える
涼介「...うん、先行ってて。」
そう言うと知念は一瞬顔を曇らせたが、「わかった、すぐ来てね。」とそれだけ残して小屋の中へ入っていった
影がまたひとつ増える
自分の影が薄くなっているのに気がついて振り向くと、もう夕日はどこにもない
僅かに見えるオレンジ色が、本当にあいつと会うのはあれで最後だったんだと実感させられる
なんとも言えない感情が心を埋め尽くし、心にぽっかりと穴があいたような気分
【もう誰も、死なせたくないんだ!!!】
あれはきっとあいつの本心
何回も見てきたんだろう
色んな人が、俺が死ぬのを
肌寒い空気が頬を撫でる
深く息を吸い込んで、大きく吐いた
涼介「...よし。」
あるひとつの覚悟を決めて、みんなのいる小屋に向かった
タイムミリットは...
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作者名:有谷 彩涼 | 作成日時:2019年12月4日 9時