名取の隠し事《完結》 (ページ25)

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＊ページ25

ー1週間後ー

名取side

名取「...はぁ...」

あぁこれで何回目だろ、ため息

あれから父さんは毎日俺が一人暮らししてるマンションに来て

「早くうちに来い。」

と言う

決まって俺は

「嫌だ。」

そう返してしまう

そしてその後は想像通り殴られ蹴られいつの間にか意識を失っていて気づいたら朝という繰り返し

...さすがにきつい

父さんが来る前から体調悪いわなんやかんやで色々精神的にも来てたってのに...

緋山「...とり、な...名取！！」

名取「うわっ！！」

緋山「なにしてんの？早くカルテまとめてって言ってるでしょ。」

...自分でやれよ

緋山先生はいつもこうだ

何かと書類を押し付けては怒る

...ガキかよ

何時もなら何も言わず無言でやるだけだったけど、今日はストレスが溜まってて、出来た書類を緋山先生の目の前に思いっきり強く置いた

ﾊﾞﾝｯ!!!

緋山「なっ、何すんのよ！！」

名取「べ・つ・に？緋山先生の代わりにやってあげた書類が終わったのでお返ししに来ただけですけど。」

あーあ、こんなんだから誰にも好かれないんだよ、俺は

緋山「あんたね！人に...」

名取「あーはいはいわかりましたよ。失礼しまーす。」

もうなにも聞きたくなくて、聞くのが怖くなってその場を離れた

名取「...今日、俺帰る場所ないや...」ボソッ

家には父さんがきてて、病院では緋山先生や他の先生がいる

最近ミスばっかしてるからみんな俺の事無視し始めてるんだよね

自分のせいなのはわかってるけど

いつもの自分のスペースに行くとやっぱりポロポロと涙が出てくる

名取「もう、嫌なんだってば...」

今日も1人か...

そう思っていたら

ｶﾞﾁﾔｯ...

誰も来るはずのない部屋に不意に入ってきたのは...

、

、

藍沢「...大丈夫か、名取。」

藍沢先生だった