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淡い期待をしていたのかもしれない
あの時、キスした時
一瞬でも両思いになったんじゃないかって。
初恋が美化されるってこいうことかな。
F「ヌ〜ナ」
外にゴミ出しついでに雪を見ていた視界に
ヒョコっとフィリックスさんがいた
「え！...フィリックスさん！」
相変わらずの帽子とマスク姿
寒いのか少し身震いをしていた
F「ね、年上なんだからフィリックスさんって辞めてよ」
「でも、...ほらまだ知り合って日が浅いから！」
その時そっと右側の手を握られた。
お互い手は冷たくて
けど、お互いの熱でどんどん温かくなっていくのもわかる
F「日が浅くても俺はヌナが好きだから
こうやって毎週会いにくるんだよ」
私を見る目は真剣そのもの...
いつもこの瞳に吸い込まれそうになっちゃう。
「冗談やめてよ」
握られた腕を振り払おうとしたけど
全然離してくれなかった。
F「冗談じゃないよ。俺はヌナの事本気なんだ。」
「フィリックス...」
F「ヌナが俺の事見てくれるまで頑張るから...」
その真っ直ぐな目ずるいよ。
どうして2人とも私を惑わしてくるの。
遊び相手になんかちょうどよくないよ。
私も私でフィリックスに染められそうになっちゃうのも
どうかしてる。
ジニの事こんな好きなのに
逃げたくなる。
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作者名：おつる | 作成日時：2023年11月25日 22時
