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___8年前
静かな放課後
古臭い本の香り、誰もいない図書室
図書委員だから週2回だけ当番をしていた。
そのうち金曜日の日だけいつも
決まって同じ席に座り
本も借りず読まず、寝てる子がいる。
もう写真になるんじゃないかくらい
寝顔はとても綺麗な人だった。
その人を目当てに1時間くらい女の子達は
用もないのに図書室にいたりする時もある。
私からしたらうるさくてとても迷惑だ。
「あれ、もうこんな時間だ」
気づいたらもう17時半を回っており
もう図書室も閉めなければいけない時間
けど、今日に限って彼は起きてない...
ｺﾝｺﾝッ
申し訳ない程度に机を指でトントンっとした。
......
けど、彼は起きなくてスヤスヤ寝たまま
「あ、あの、」
触れてはいけないと思いながらも
肩にそっと触れた
H「ﾝｯ....」
彼は眠そうに目を擦り
私の方を不思議そうに見た瞬間
ハッとした
H「あ、もう時間か....」
「し、閉めるのでっ....」
地味に生活してきた私からしたら
住む世界、友達も違う人種な雰囲気があって
喋る事すらも顔を見る事も緊張でしかなかった。
学校では、1番のイケメンなんて言われてるくらい
私でさえ知らないわけない。
H「ごめんね。ここいつも夕日の辺りがよくて
ぐっすり寝ちゃうんだよね〜。ん〜っ」
ヘラっと笑い、
夕日を見ながら気持ちよさそうに背伸びをした。
あの時私は彼をはっきり見た
ずっと見惚れてしまっていた。
それが、私とジニとの出会い。
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作者名：おつる | 作成日時：2023年11月25日 22時
