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Aside
rb「な、聞いてもええ?」
『なんでもどうぞ?』
rb「ずっと森にいるって聞いたけど、なんで薬とか治療とかがわかんの?」
『祖母が薬師、母が医者だったの。
製薬は祖母から、医学の知識は母が置いていった医学書から学んだわ。』
rb「医大通ったとかじゃないのにすごいなぁ…」
『ありがと、父も医者だったらしいわ。
あまり覚えていないのだけれど。』
rb「俺も自分のオトンは会ったことないなぁ。ここの皆そんなやつばっかりやで?笑」
ロボロさんは柔らかく笑う。
rb「でも、オカンとオトンが医者ってことは親は街で働いとんのやろ?自分だけ森に残っとんの?」
『昔は祖母も一緒に暮らしていたわ。薬を売りに行ったりもしてたみたい。母は街に住んでいたからほとんど会えなかった。。。』
rb「…?おばあさんは今どこや?なんで一緒に街で暮らさへんの?」
『……もう2人とも、何十年も前に亡くなってる。私は普通と違うから、街で一緒には暮らせないわ。』
rb「…!不老なんは、えぇっと…Aさんだけやったん?」
『……えぇ』
『ずっと私だけ。』
rb「…そか。辛かったやろなぁ…」
『…少しだけね』
眉を下げて優しい表情を浮かべるロボロさんに暖かさを感じて涙腺が緩む。
私はショッピくんと会ってからすっかり弱くなったみたいだ。
何十年とかけて慣れてきたつもりの孤独が
たったの3ヶ月で呆気なく耐えがたいものに戻ってしまった。
孤独が辛くなくなるのはいつだろう。
きっと母さんやショッピくんのことを忘れた時かな…。
何百年、何千年とかけて忘れればいい。
どうせ死ぬことは出来ないのだから。
そういう思考に無理やり至らせる。
……心のどこかではわかっていた
どれだけ時間が過ぎても私は忘れることは出来ない。
何十年とたった今でも、忘れたフリをしているだけで母さんのことは片時も忘れたことはないのだから。
rb「…ごめんな、辛いこと聞いてしもて。大丈夫?」
『えぇ……なんともないわ』
軽く微笑む、
いや、微笑んだつもりだ。
もう自分が上手く笑えているのか分からなかった。
次回更新で続編移行です!
その次回更新ですが、来週以降になると思います。
最後にこちらの作品のあとがきをかいて、すぐに移行します。
なにとぞ、よろしくお願いします…。
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暁郗 - え?駄作とは??え??神作の間違いでは???? (2020年11月19日 20時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
ひな - とってもええお話やん(_><_) 続き楽しみしとこ♪ 応援してます!これからも頑張え!!!! (2020年10月1日 16時) (レス) id: 565863c7d8 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - 椋。-ryou-さん» コメントありがとうございます!!泣いて欲しい話として書いたので、とても嬉しいです。これ以上の褒め言葉はありません…!!更新頑張ります! (2020年9月12日 23時) (レス) id: 294441511f (このIDを非表示/違反報告)
椋。-ryou-(プロフ) - ものすごく感動しています。特に「悲恋哀歌」は何度見ても涙が出ます。更新大変かもしれませんが、これからも応援しています。 (2020年9月12日 13時) (レス) id: 8b6ca01e67 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - ソノさん» 頑張ります〜!!コメントありがとうございます!!続編も誠心誠意執筆していきますのでぜひ...!! (2020年9月7日 21時) (レス) id: 294441511f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リズ | 作成日時:2020年8月9日 12時