男前女芸人_その2 (ページ21)

今日:6 hit、昨日:13 hit、合計:11,221 hit

おやすみページ21

河井side

目の前で眠るA。
さっきまで必死に眠気と闘っていて、頑張って寝ないようにしてた。

俺が寝ても良いと言った途端に緊張の糸が切れたのかすぐに寝落ちした。変なところで遠慮するからな、こいつ。

ゆ「…とりあえず、どっかに横にせな」

流石に座らせたまま寝かすわけにはいかん、と思いAを起こそうとする。

ゆ「A、一回起きろ、移動すんで」

『んー……………』

ゆ「……あかん、全然起きひん」

毎度の事ながら一度寝てしまうと起きないこいつ。普段は勝手に横になるから布団敷いたるだけでええけど今回は机に突っ伏してるから移動させないといけない。

どないしよ…と悩みに悩んだ末、やっぱり抱えてベッドかソファーに移動させることにした。

けどソファーは次の日に支障が出てしまう可能性がある。

と、言うわけでベッドに移動させる事にした。
これは仕方なく。仕方なくやから…と思い込ませて所謂お姫様抱っこをしてベッドに運ぶ。

運んでる間も起きるそぶりはなく、警戒心が足りひんな、と思うと同時に信用されてんのか、と気づいて少し嬉しくなった。

ベッドにAを下ろし、布団をかける。
そっと部屋から出て電気を消し、音を立てないように寝る支度をした。

ゆ「…おやすみ、A」