【wrwrd】君は愛しい妾の子【kn】

fault ページ22

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まずは読みにくい字でごめんな、腕が震えて思うように書けへんねん。

この3ヶ月間、Aは不安で不安で仕方なかったと思う
ほんまにごめん、そんな思いにさせてしまったのは全部俺が不器用すぎたからや。

今更謝ったって遅すぎるけど、これがせめてもの懺悔やと思って最後まで読んで欲しい。


__俺、昔から病気やってん。
昔から言うても、Aが産まれた3年後に分かったんやけどな

どんどん体が内側から腐敗していって、身体の機能が停止していくっていう恐ろしい病気。

今ではもう全身が使い物にならんくて、僅かに動く右腕で頑張ってこの手紙書いとる。
だから字読みにくいと思うけど、許してな。


この病気に治療法は無くて、医者にもって10数年やと言われた
10数年やから、多分頑張った方やと思うで…俺。

ただでさえ母親おらんし、俺が1人でAのこと育てんならんのに…そんな病気罹ってしまって、本当にどうしようってすっごい悩んだ

…その結果が、この16年間の俺の態度やった

俺はいつ死んでもおかしくなかったから、自立させようとして…、1人で生きていけるように、ものすごく厳しくしてしもうた

俺が死んでも悲しまんようにって、俺に懐かんように虐待紛いのことばっかりして…

…それでもお前は懐いてくれたから、余計キツくしてしまったんやけどな

今思えばもっと別の方法もあったはずなんに…Aの心に傷をつけるようなことばかりして、本当にすまんかった

いや、すまんかったじゃ済まされん事をした


高校行くな、大学行くなって言ったんも、早く自分で稼ぐ術を身につけて欲しかったから

Aが高校生の間に俺死んだら、Aはどうやって生きていくん…？

そう思うと、Aの夢を応援したいとはいえ反対せざるを得なかった

…全部俺のせいやんな、本当にごめん

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