第6.5童話 契約で失った声 ページ43
kt「この髪留め…」
そっといつの間にかついていた髪留めに触る
【契約で失った声】はこれを外すことがTrigger
感覚しとては…自分の声がホワホワしている感じだ
kt「…裕翔のおかげなのかな」
もしかしたら裕翔が暴露してくれたおかげで今の俺がいるのかもしれない
確かに俺は裕翔をいじめ、裕翔にクラスメイトをいじめるように命令した
逆らったらさらに辛いものをすると脅して
kt「言うならば…本当の自分を黙っていた。
人魚姫のように喋れないからではなく、自分の意思で」
貝の装飾品がついた髪留めはつけていると俺の声をその中に閉じ込めてしまう感じである
俺は髪留めを取って、部屋に置いてあったギターに手を伸ばした
そして…思いっきり演奏を始めた
防音だからこそできる、自分の全力を出した演奏
日本舞踊部に入ってから演奏する機会はグッと減ったがやっぱり好きなものは好きなんだな
kt「…そう言えば【契約で失った声】って人を催眠状態にできるんだよね」
もしかしたらこれで俺も催眠状態にできるのかな…
kt「…ふぅ」
やめた
自分を催眠状態にして何を騙したんだか
もう…騙さなくたっていいんだから
人魚姫は最期、泡になって消えてしまう
そして俺の声は泡みたいにふわふわしてしまう
けれども俺の想いなんて泡なんかにならない
その日1日中、俺はギターを弾き続けた
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慧jump(プロフ) - れっしーさん» コメントありがとうございます!!まとめての更新なので更新速度は遅いですがこれからも皆様が楽しんでいただけるように作っていきますので応援のほど、よろしくお願いします!! (2021年3月21日 21時) (レス) id: fc3df4fc56 (このIDを非表示/違反報告)
れっしー - とても面白いです!これからも頑張ってください! (2021年3月21日 21時) (レス) id: aa496b1864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:慧jump | 作者ホームページ:http://wakabassl
作成日時:2021年3月15日 10時