御伽 第2章

7-5 ページ21

俺はたまらず外に出た



すると屋根に登っている狼を見つけた



ym「おい、屋根に登るな‼」



狼がこちらを見る



『なんだよ、邪魔するな‼



あんな丸々とした子豚今が食べどきだろ‼』



狼はそういって屋根に昇る



俺もその後に続いた



1年生は【ブレーメンの音楽隊】で足止め



先輩は子豚たちの説得やフウマの妨害でこれない



…怖いなんて言ってられない



ym「いいから俺の話を聞け‼



お前このままだぞ死ぬんだぞ‼」



『うるせぇ‼



俺の邪魔するな‼』



俺は狼を掴む



ym「頼むから一回考え直せ‼



本当に死ぬんだよ‼」



『離せ‼』



狼に思いっきり振り飛ばされる



in「おっと、大丈夫？」



なんとか下にいたいのちゃんがお姫様抱っこをしてくれて大怪我は免れた



けれども俺を振り払ったことでバランスを崩した狼はそのまま煙突の中に吸い込まれていった



ym「いのちゃん…狼は…」



in「山田、中見ちゃダメだよ」



周りが…灰になっていく



in「薮が説得したんだけど1番上と2番目が納得してくれなくて…ね」



fm『おい、俺のこと許してないんじゃなかったのか？』



フウマがいつの間にか現れて俺の顔を覗き込んでくる



ym「…絶対に許さない」



fm『せいぜい抗え。



タイムリミットはもう近い』



フウマはそう言って【三匹の子豚】の本を抱えて消えていった



ym「タイムリミット…」



俺らが入れるのにはタイムリミットがあるのか？



…それよりも



ym「いのちゃん、下ろして…」

7-6→←7-4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す