【ツイステ】なにも、要りません。

ー ページ17

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イデア「ひぃっ...って、蛾か...」


『どちらかと言うと、あれは蝶です。
ツマグロヒョウモンチョウと言います。』

イデア「へぇ...」


『つま...羽の先の方が黒くなっているでしょう？

だからツマグロ。
ヒョウのような斑点があるからヒョウモンチョウです』

イデア「虫にも詳しいんだね...」

『学習型ですから、自然と知識が必要になるんです』


さて、とその蝶をそっと掴む。


『イデア君、手を出してください』

イデア「え、む、むりむり！！！」

『大丈夫です、虫も人も生き物ですから』


そっと手に乗せると、パタパタと羽を動かす。

たしかこれを、愛らしいと言ったか。


イデア「......案外可愛いでござるな。」

『そうでしょう？
スミレの葉を食べるんです』

イデア「......」

『少しだけでも外で可愛いと思えるものがあって良かったですね。

どうです、久しぶりの外は。』

イデア「エアコンの効いた部屋よりも、暖かい」

『そうでしょうね。
...あまりエアコンのつけすぎは体に悪いですよ』

イデア「...うん」

『これ、基礎授業のカリキュラムの一覧と日程です。

よければ気になる授業に来てくださいね』

お待ちしていますから。
そう言って私は未だに蝶を触るイデア君の元を去ろうとする。


ｷﾞｭｯ


そんなとき、微かに袖を掴まれた。


イデア「話、聞いて欲しい....でござる」

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