『涙。』 ページ20
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『殺しは重罪。
でもそれが願いだった。
殺して欲しい、自らそう言った。』
アズールは何も言わず、静かに話を聞いている。
早く続きを話せ、そう言っている気がした。
『あたしは躊躇なんてしなかった。
頼まれたから殺る、それだけ』
廊下から気配がする。
きっとあの双子も聞いているのだろう。
『これ以上殺したくない。
監督生もグリムも、誰一人』
怖かった。
気づいたら、殺してるんじゃないかって。
『でも、それがあたしの仕事なの。
殺さないマフィアなんて称号、あたしには似合わない』
織田作にしか似合わないようなものだ。
『アズールもフロイドもジェイドも、明日には死んでるんじゃないかって...
白痴で、全部壊してるんじゃないかって...』
涙がぽたぽたと零れる。
アズールは背中をさするだけでやはり、声は出そうとしない。
『いつか殺してしまうのが怖い。
ならあたしが先に死んでしまえば誰も傷つかないんだって思った
なのに、なのに...』
現実は残酷である。
あたしに生きろと、現実を見つめろと。
『アズール...たすけて』
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おとーふくん(プロフ) - ありがとうございます!!気をつけます!!死柄眼残夏さんも体調にお気をつけて自身の小説更新、がんばってくださいねー!!! (2020年7月16日 7時) (レス) id: 2f2d7a1768 (このIDを非表示/違反報告)
死柄眼残夏(プロフ) - とても面白いと思います!!ツイステも文ストも大好きです!!体調に気を付けながら更新頑張ってください!!応援してます!!♪ \(^ω^\ ) (2020年7月15日 20時) (レス) id: 43c43a1464 (このIDを非表示/違反報告)
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