留学先が、まさかのあの世界だった件 (ページ21)

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20話ページ21

安室さんとの同居生活が始まって早くも5日がたった
反転の個性を解けない為、ちょっと苦労するかなと思ったら、案外そうでも無く、寧ろ快適な生活を送っている

(私が呼ばない限り部屋に入ってこないし、学校の送り迎えを車でしてくれるし、食事はどれも美味しいものばかり)

相澤先生に頼まれた(本人談)とはいえ、赤の他人の私にここまで尽くしてくれるのか不思議なくらいだ
治るまでとはいえ、公安、組織、ポアロ、探偵と大変だろうに…

(とはいえ、私からそんな事突っ込めないしな…)
安「五反田君、ご飯出来たよ」
「あ、はーい」
安「今日はオムライスにしてみたんだ」
「うおっ!めちゃ卵とろとろだ!いただきます!」

正直、この生活が快適すぎて手離したくないという気持ちがあるが、早く怪我を治してこの同居生活を解消しないと、自分がいつボロを出してしまうか不安である気持ちの方が大きい

(嗚呼、マジで治癒の個性が自分にも使えたら良いのに…)
安「それと、食後のデザートにアプリコットのフィナンシェがあるよ」
「安室さんお手製?」
安「勿論」
「イケメンで高身長、家事が出来てお菓子も作れる…。結婚してください」
安「いいよ」
「ごほっ!?ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ」
安「ふふっ、冗談だよ」
「心臓に悪いです!」
安「君が振ってきたんじゃないか」
「そうですけど!」

安室さんも冗談言う事あるんだな…
冗談でも承諾されるとは思わなかった

安「結婚といえば、この前友人が結婚したんだ」
「え、そうなんですか」
安「その友人が結婚相手にプロポーズする前、何やら花言葉を調べていてね。何をしてるんだって聞いたら、『プロポーズの言葉を花束で表すために調べてる』って」
「愛の言葉が詰まった花束かぁ。ロマンチックだなぁ」
安「でもねその友人、色によって花言葉が変わるってと知らなくて、赤のバラがなかったからって黄色のバラで代用してしまって一時破局しそうになったんだよ」
「あー、黄色のバラの花言葉って確か『愛情の薄らぎ』でしたね」

花言葉調べたのにそんなミスするとは…
友人さんおっちょこちょいだね

安「その話を聞いた時、自分も何か送る時や貰う時は気をつけないとって思ったよ」
「はっ、まさかオムライスにもそんな隠された言葉が!?」
安「オムライスには無いよ」
「ですよね」

この時、私は気づいていなかった
安室さんが「オムライスには(・・)」と言っていたことを