Othello【短編集】【平成跳】 (ページ8)

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Othello on black ページ8

cn「圭人の家族が殺されて、殺したのは雄也。

　
家族に縛られていた圭人は雄也に感謝した。

だから『Othello』の一員となって過ごしていた」

僕は思い出せる限り思い出す

cn「普通に過ごしている過程で中島裕翔と出会い、完全記憶能力について知る。

それを雄也に嬉々として伝えたらまぁ…雄也の興味をひいてその興味の中で殺された」

hk「はっ、そんな感じだったのか。

…知念と圭人、どっちが先に『Othello』に所属した？」

cn「僕」

hk「その謎の対抗心はなんだよ。

で、話逸れたけど目の前で圭人殺された中島裕翔は復讐のために警察になった」

cn「雄也はそこまで読んでたんだろうね。

あの口癖くらいに俺への復讐はいつ終わるんだろうって言ってたからね」

本当…不運としか考えられないよね

良かれと思って雄也に教えたら雄也の興味で殺されるんだから

cn「別にいいんじゃない？

尊敬していた相手に殺されたんだから」

hk「…そう思っとくか」

ひかは帽子を被り直す

hk「あ、まだアイツいたじゃん」

cn「…それは僕もわかんない。

聞いても話してくれないし、僕も知る気はないし」

hk「はっ、知念らしいぜ」

ひかはそう言うと立ち上がって出ていこうとする

cn「どこ行くの？」

hk「高木からの依頼は何個もあるんだよ。

そのうちのひとつが知念を見ててくれ、元気になったから次の依頼行ってくるわ」

僕を…見ててくれ？

僕は雄也の席を見る

幻影だけど一瞬だけ笑っている雄也が見えた気がした