Othello【短編集】【平成跳】 (ページ7)

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Othello on white ページ7

tk『まず、俺が裕翔を知った理由からかな？
　

話を聞いてたんだ、完全記憶能力を持った友人がいるって。

ただソイツは真っ直ぐで正義感溢れるから組織に入ることはないだろうって言われて…。

そこから気になったんだ。

友人を目の前で殺したらどんな顔をするんだろう…目の前で殺したらどんな風に記憶に残るのだろうって。

気になって仕方なくて、我慢できなくなって。

試さずには居られなくなったんだ』

yt「それって…」

誰かが俺の情報を売ったってこと？

『裏切り…者』

アイツの声が脳内に流れる

『助けてくれるって…言ってたじゃん…!!

裕翔…お願い…雄也に…復讐するために…警察…に』

yt「…やめろ!!」

俺は大声を出して机を叩いた

ym「裕翔…？」

やまが心配そうに顔をのぞき込む

ym「真っ青だよ。

やっぱり無理してるんじゃ…」

yt「…思い出しただけだよ、問題ないから」

in「…それじゃ、再生するね」

いのちゃんは止めていたビデオを再生する

tk『そしたら案の定だったね。

裕翔はしばらく家にひきこもって自分を責めた。

けれども、そんな時に思い出した。

俺を復讐して欲しいと言われたこと。

それでその記憶力を持って試験に1発で合格し晴れて警察の仲間となった。

そして復讐を果たしたんだよ。

めでたしめでたし。

…ところで気にならない？

一体誰が裕翔のことを教えたのか？

それは裕翔も知ってる人だよ』

俺は目を見開く

yt「待って…まさか…」

tk『そう、裕翔の情報を売ったのは…』

雄也はニヤリと笑う

tk『岡本圭人だよ』