Othello【短編集】【平成跳】 (ページ4)

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Othello on black ページ4

「ハッキングするなら言ってよ〜。
　

危うく俺のパソコンまで調べられるところだったんだけど〜」

椅子に座ってクルクル回りながら言う奴はほっといて僕はビデオに釘付けになっている

完全記憶能力

それが中島裕翔の持っている力

1度見たものを永遠に忘れない

だから雄也が死ぬ瞬間を永遠に忘れるわけがないけど雄也はさらに追い打ちをかけるみたいだ

cn「ま、僕的には別にいいけど」

「それにしても高木もやるよな。

永遠にトラウマを植え付けるんだろ？

正しく悪魔だぜ」

cn「いいじゃん、雄也らしくて」

「それを知った裕翔はどうなるだろうな？

知念はなんとも思わなかったの？」

cn「…僕たちはオセロの黒。

何色にも染まらない。

逆にあっちはオセロの白。

白は何色にも染まる。

中島裕翔は真っ白なんだから真っ黒に染まるだろうね」

そう言うと

「ハハハ、知念らしいや」

と言った

cn「…そろそろ白か黒かハッキリさせたら、大ちゃん」

ar「『オセロ』は白と黒のコマ。

俺はオセロの白でもあるし、黒でもある。

どちらにも着くし、どちらにも味方する。

それが俺の『Othello』だよ」

大ちゃんはそう言うと床に落ちていたオセロのコマを拾って僕に向かって投げた

僕はそれを危なげなくキャッチする

オセロのコマは2枚あって、1枚は白、1枚は黒だった

cn「…大ちゃんみたいなコマ」

ar「褒め言葉？」

cn「ご想像にお任せします」