さん。 ページ3
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「だからぁ!!前ボタン止めてって何度も言ってるよねぇ?!!何回目だよここで注意されるの!そろそろ学べよ!バカなの?!脳ミソないの?!こっちの身にもなってよ!!!!」
校門前。学校に入ろうとした時、とんでもない大きな声が耳に突き刺さった。
声を荒らげて注意していたのは風紀委員の人のようだった。黄色いたんぽぽのような頭が特徴的だ。
対する相手はとんでもない不良少年。
前ボタンをひとつも閉めていない。これが怒られている原因のようだった。
「こら!ちょっと!無視はひどいんじゃあないの無視は!俺お豆腐メンタルなんだから傷ついちゃうよそんなことしたら!止まっtぐあっっっつ」
『?!えっ』
注意されていた不良少年がいきなりたんぽぽくんに突進!
どうやら強行突破したみたい。
可哀想に、たんぽぽくんは地面に這いつくばってしまっている。
痛そう・・・骨、折れてないといいけど。
でも、今がチャンスかもしれない。
毎日行われているという服装検査では勿論フードを外さないといけない。髪の毛は地毛申請を出しているけれど____校門でみんなの前でフードを外すのは抵抗があるもので・・・。
ごめんなさい、風紀委員のたんぽぽくん!
私は足早に彼の横を通り過ぎた
・・・はずだった。
「俺は、女の子のことを見逃したりなんてしないぜ。」
先程とは打って変わって、たんぽぽくんはキリッとした表情で私の腕を掴んでいた。
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作者名:おたくちゃん | 作成日時:2020年1月13日 19時