いち。 ページ1
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朝ってきらい。
目覚ましでリンリン起こされるのも、お母さんに無理やり起こされるのも、眩しい光もきらい。
いちばん嫌いなのは、学校に行く準備。
だって、学校に行く前にどうしても鏡を見ないと行けないでしょう?わたしは鏡を見るのがいや。
鏡は本当のことばっかり映すから。隠してくれないから。
でもそんなわがまま通じない。ほらね、やっぱり今日も朝が来る。
「こら、A起きなさい!遅刻するでしょ!」
『わかってる・・・。』
私はため息をついて身を起こした。
カーテンを開けると眩しい光、うう。布団に入ってしまいたい。
「入学してから何度も学校を休んでるのはAだけだって富岡先生言ってたんだから、もうこれ以上休めないでしょ、起きなさい!」
『や、やっぱり今日は無理、明日から行くから____』
「それこの間も言ってたからね。」
今日は休むのは無理そう。
憂鬱な気持ちでブレザーの袖に腕を通し、まだ着慣れない制服を着た。
そして、鏡の前。
『____今日は、みどりいろ。』
私は朝が嫌いだし、ずっと眠っていたいし、外になんてでたくない。
人と関わるのも、笑うのも苦手だもん。一人でいたいの。
でも、面倒だからって学校に行かないわけじゃない。
一番嫌なのは、この髪の毛・・・。
感情によって髪色が変わる異質な髪の毛。
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作者名:おたくちゃん | 作成日時:2020年1月13日 19時