11話 ページ15
永井side
僕が爆弾を投げていくと、黒服の連中が僕に気付きこちらに向かってこようとした。
じゃあ、今度はロケット弾にしよう
いや、どっちかというとバズーカか
そう考えた瞬間、手元に大量のロケット弾が現れる。
そして足で拾い、遠くに向かって放つ。爆風がこっちにまで吹き荒れる
"こんなのがいい"とか"こんなのかな"という想像の武器を具現化してくれる。
それが僕の異能力、つゆのあとさき___。
異能が武器の具現化だから、僕にはこういう依頼が多い
黒服の1人が運良く、いや運悪く此方側に辿り着く
見た所、敵側の組織の人間。
偵察に来させられた可哀想な構成員なんだろうなｧ
「お前はマフィアの人間か。それとも裏切りか」
永井｢どっちも違います。僕はルイユ...情報屋の人間。
今回の依頼はビル内にある社外秘のデータを取ってくること。まぁ仕事でここにいます｣
「だそうです」
相手はイヤフォンに話す。
微かだけどイヤフォン越しに指揮官が驚いているのがわかる
「え？ま、待ってください！それだけはｯ」
絶望したのか男の顔色は悪くなっていく
「おしまいだ...」
永井｢どうしたんですか？何か困ったことでも？｣
「焼かれる。俺達は、もう...」
永井｢焼かれる＿＿嗚呼、長か｣
確か、対象を焼き消す異能力だっけ。
「何故知ってｯ」
永井｢この組織にお世話になったから、かな｣
今頃Aはデータを取れただろうし、よしｯ
永井｢＿＿あ、A？今何処？＿＿あぁ、じゃあそのままアジトに寄って長の異能を止めてきて。
じゃあ続きを始めようかな｣
そして僕はまたロケット弾を放つ。近くのビルに爆弾を投げる。
「アジトの場所を知っているのか？」
永井｢知ってる。だから言っただろ？僕は情報屋の人間だって｣
「長もお前の名前と情報屋の名前を聞いた瞬間、ひどく動揺していた
お前は一体＿＿？」
永井｢ふふ、多分、君のところの長は恐れたんだろうね。
"またアジトを壊されること"を｣
「アジトを、壊す？」
"ありえない"そう言いたげな顔。
僕達にとって、ありえないことこそありえない
永井｢さっきも言ったようにこの組織にお世話になったって言っただろう?
僕達は1度、君の組織に邪魔されてね。その時にアジトを壊したんだ。
それ以来、長はアジトを毎日の様に変えてる＿＿。
君も知っているとおり、それなりの地位ある人以外知らないのも、アジトの場所を漏らさない為｣
"また壊れされない為＿＿＿"
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作者名：おタケ&姫神 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/taniyuki/
作成日時：2018年3月9日 16時
