クレオメの花【宮治】 (ページ15)

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あれから2日間。俺は学校に行かんかった。
行く気になんてなれへんかったんや。

そして10月5日

いつも通り学校に行く。今日は朝練がなかったでいつもよりは遅い時間やったけど。校門をくぐると、女子たちにいつもよりも囲まれた。

「治！誕生日おめでとう！これプレゼントやで～」

「あ、抜け駆けずるいで～？治うちのも受け取って！」

囲まれた女子に言われて自分が今日誕生日だということを思い出した

あぁ、俺今日誕生日やったんか、、

「悪いなぁ、今そうゆう気分じゃないねん。」

そう一言だけ言って教室に向かう
いつもならこんなことせん。人から物貰うんはありがたいことや。けど、Aちゃんのことを考えるとどうしても受け取れない

好きな女の子からだけで、いいんや。

「治、プレゼント誰からも受け取らなかったんだってね」

「情報早いな」

つい数分前なんにな

「あれ、治どこ行くの？」

「ちょっと、今日はサボるわ」

教室にいても女子たちに付き纏われるだけやし、めんどくさい。落ち着きたくてあの空き教室に行くことにした

どこか期待してる
Aちゃんが教室にいることを、

空き教室に行くとやっぱり誰もそこにはいなかった

「Aちゃん、」

いつもAちゃんが座ってた椅子に座る
俺がいつも前の席に座って後ろを向いてAちゃんと喋る。そんな時間が大好きやったんや

机にうつ伏せるとひんやりしていて気持ちがいい
机の中もひんやりしてそうやな、と思って中に手を入れる

すると、中がカサっと音がした

「なんか入っとる、？」

机の中に入ってたものを出す

中に入ってたのは一輪の花と一通の手紙だった

なんの花かはすぐに分かった

"ねぇ、治くん。治くんって花好き？"

"まぁ、嫌いやないけど。Aちゃんは花好きなん？"

"うん！大好き！"

"なんや、花って花言葉ってやつあるんやろ？"

"そうだよ！あと、誕生花って言って1日ごとに花が決まってるの！"

"そんなんあるんやなぁ"

"治くんって誕生日いつ？"

"10月5日やで"

"じゃあクレオメだ！"

"知らん花やなぁ"

"今度調べてみてね！"

あの後すぐ調べた俺

これは、絶対Aちゃんからや

手紙に名前が書いてある訳でもない

字を見たことあるわけでもない

けど、これはAちゃんからや