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卒業式の前日。
準備やらお別れの会やらあって、久しぶりに人で埋まる校舎
私の足は、迷わず一階へ。
でも今日は少しだけ違う。
自販機には向かわず、3-2 と黒い字の扉の前で、ひとり深呼吸
「あの、」
少しだけ騒がしさが小さくなる
「重岡先輩、いますか」
派手な女の先輩たちの鋭い視線も、怖くなんかない。
こわく、ない。
少しだけ教室を見回したとき、好奇とか嫉妬とかの視線じゃないひとつの視線を見つけた
一目でわかった。
栗色の長い髪に白い肌にピンクのほっぺ。
薄い茶色の大きな瞳は不安そうにゆらゆら、揺れていて。
重岡先輩の、大好きな人だ。
なんだ。
この二人、両想いじゃん。
誰がどう見てもお似合いのふたり。
ちょっとだけ注目を浴びる自分が惨めに思える。
「れもんちゃん」
ハッとした時には目の前に重岡先輩の笑顔
「そと、行こっか」
少しだけ寒いこの季節は胸もきりりと苦しくなる。
がんばれ。わたし
「せんぱい」
ん?と言いながら少しだけ距離を詰めた先輩の
腕を引っ張って、飛び込んだ。
ゼロの距離のなか、
左手は、先輩のお腹あたり。
少しだけ緩んでいた丸いそれを力いっぱい、引きちぎった。
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Luna.(プロフ) - くろみつきなこさん» はい!じゃんじゃん覗きに行きますね!:-) (2017年3月25日 18時) (レス) id: 47b3f54f43 (このIDを非表示/違反報告)
くろみつきなこ(プロフ) - Luna.さん» わわわ、とても素敵な言葉ばかりありがとうございます!れもんちゃんは私も書いていてなんて可愛い、と(笑)これからも頑張りますのでよかったらまた覗きにきてみてください(^.^)! (2017年3月24日 16時) (レス) id: 36c380331f (このIDを非表示/違反報告)
Luna.(プロフ) - とっても大好きです!ほろ苦さに胸がキュッと切なくて、でもマシュマロみたいに甘く溶かされて今度はトキメキで胸が苦しくて、、、「れもんちゃん」もきっと幸せになって欲しいです。これからも頑張ってください!!! (2017年3月23日 22時) (レス) id: 47b3f54f43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろみつきなこ | 作成日時:2017年3月18日 11時