【イナズマイレブン】Charm and Abandon【オリオンの刻印】 (ページ40)

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Dream story.129 ページ40

相手チームのキャプテンの視界に、野坂さんが映るようにと体を横にずらす。

その人は、日本が違反行為を行ったといって主判の人に視線をむけるも、睨みつける顔は一変し、驚愕を示す。

「なっ、審判が変わって……！
貴様ら！！あんなことをして、済まされるとでも思ってるのか!!?」

「それはこっちのセリフだよ……あぁそうだ、君たちにはいってなかったね。

──僕はこの手で、世界を変える」

蔑んだ目を魅せながら、彼は左手を広げてそれを突き出しながら堂々と言い放つ。
……灰崎君には夜の槍を投げられていたみたいではあるが、そんなことは気に求めないで去っていった。

それに続いて私も踵を返したその時、右肩をひかれほぼ強制的に首を回された。

相手は見ないでもわかる、相手のキャプテンだ。

「……貴様。我らを裏切った"＊＊＊"だな？」

口からとび出されたその言葉は、フィルターがかけられたかのようにノイズ音が頭の中で馳せる。

首だけを回して後ろの人を見やる私と。
肩を引き止めてどこかフラフラとしながらも私を睨みつける茶髪のセミロングの男。

小さく目を細めて体ごとその人に向ければ、その人は手を離してたじろいだ。

「【それを知ってあなたには何が残るの？
この試合でただ忌憚の思いが募るだけじゃないかしら】」

……それは、自分でも冷たく感じる声で。
耳に溶け込んだその瞬間、背中を小さく震えさせるものだった。