【イナズマイレブン】Charm and Abandon【オリオンの刻印】 (ページ24)

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Dream story.114 ページ24

「……さっきから大丈夫？」
「う、うん。大丈夫、だとおもう」

確かに寝起きだから、というものもあるだろう。
だが、ここまで重く感じるのは少し変だ。

……この前引いたのは、風邪じゃない。
これは確信できる。

──あぁ、自信ありげに風邪付きなんて言った自分が馬鹿らしい。

……毒でも、盛られたかな。

なんて、日常であまり使わない思考回路を巡らせながら頭を小さくコクコクさせる。

それを見ていたあの2人組にはゲラゲラ笑われたけれど、正直それを突っ込む気にはならなかった。
……終いには、心配される末路である。

「……オイ、ほんとに大丈夫かお前」
「どう考えても寝不足だけじゃねーだろ」

「大丈夫ですよー。ほんとに……眠たいだけなんで……」

ふあ、と声を漏らしながら口を抑えて小さくあくびをする。

こんな時間でも未だに欠伸をする私に疑問を感じたらしく。
何かを決めた顔つきをした隣に座る彼はごめん、と言いながら自身の右手を私の額に押し付ける。

前髪をかき上げながら付けられたその手はとても冷たくて、心地がよかった。

「……もー、大丈夫だってばー。
本当に……眠たい、だ…け、だか、ら──」

その手を押しのけながら笑いかけつつ、最後の“ら”を言おうとしたその時。
糸が切れたかのように、世界が真っ暗になった。