【イナズマイレブン】Hide and Seek【オリオンの刻印】 (ページ31)

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Dream story.029 ページ31

「そうだ、(下名前)さんも一緒に行きませんか？円堂さんの所！」

「……昨日言ったよね、"夜空が嫌い"って。あれ、夜の間はできるだけ関わるなって意味だったんだけど」

「ムゥ……そんなこと言わずに！さ、バッグを置いて行きましょうよ」

そう言って、エナメルバッグの紐をギュッと握りしめてくる一星に、私は小さくため息をつく。
離して、と軽く手を払いながら言ったところ、しゅんとした顔を作った。

扉を開け振り向かないままで、部屋の前で待ってて、と伝えるだけ伝えた私は、ベッドの上にエナメルバッグを置く。
その後、部屋にあった冷蔵庫から炭酸水1本取り出して部屋の扉を再び開けた。

「……変な態度取ってごめん。とりあえず円堂さんのところ行こうか」

……でも、君たちの会話には参加しないよ。

そんな意味合いをこめて言い放った言葉は、彼の足と共に自分の足を動かす原動力となった。

移動中、私達はずっと無言だった。

いざ目の前に着くと、緊張してるのか深呼吸を繰り返す彼の背中を押す。
驚いたようにこちらを振り返ってきたため、私は左手の手のひらを向けて左右に振った。

それでもなかなか入らない彼に青筋を立てそうになるも、無理やりドアをノックさせて入るように促させた。

彼の姿が部屋に消えていった後、私は嗤いながらその場を離れた。