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檸檬一顆>>1 ページ6

ポートマフィアの()()(でき)(あい)しているエリスが可愛らしい絵を描いていた。
その近くには手術刃(メス)を片手に持った森がいた。

「一刺し……一刺しで敵の急所を突く必要がある」

そう云った森は、ピッと手術刃を投げる。
たが、それは的にスコッと外した。

「へたくそ」

エリスにそう云われた。
森は頭をかき、何かを思いついたかのような顔をした。

「よし」

ヒョイと森は、エリスの近くにあったクレヨンを手に取る。

「ちょっと!何するの?」

エリスに怒鳴られた森だが、ニコッと笑っていた。
その手には、先刻エリスからとったクレヨンと手紙があった。

「敵に、手紙を書く」






船の上で、日傘を差し、豪奢なドレスを着る女性がいた。

「本国からの積み荷は、第三船倉に運んで。ぶつけたら弁償よ。全く……何でこのアタシが荷積みの指揮なんて……」

イライラしているのか少し眉間にシワがよっている。
その女性は目の前にいる男性をみつけた。
メガネを掛けた牧師風の男性は、一冊の本を手に取り、豪華な椅子の上で読んでいた。
その行動をみた女性は更にイラッと苛立つ。
その男性をジーッと怒りのこもったオーラで睨みつける。

「うるさい」

男性が口を開いた。

「は?」
「視線が邪魔です。神の言葉が聞こえない」

その言葉に、女性はピキッと怒りの釦がおされた。

「あらそう。牧師様は(けい)(けん)でいらっしゃること。じゃあ、この一節も大好きよね?『(ちり)は塵に(かえ)る』」

パチンと女性は指を鳴らすと、男性のまわりにゴオッ風が吹いた。
すると、読んでいた本の(ページ)がボロボロになっていく。

「……『創世記』3章19節」

最終的には、表紙だけになっていた。

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ファーストMe - 一気見しました!面白かったです!更新頑張ってくださいね(*≧∀≦*) (2016年11月12日 21時) (レス) id: 4d48430878 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 夢者ちゃん何か癒されます/// 内容が分かりやすく、フリガナがついていたので、スラスラと読めました! これからも、頑張って下さい! (2016年7月21日 9時) (レス) id: d83138c3cf (このIDを非表示/違反報告)
はくとー - 面白いです。私は続編きちんとこれました (2016年7月18日 22時) (レス) id: 65f9ccdcab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菓海手 | 作成日時:2016年6月19日 0時

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