たまえなく過去へ押し戻されながら(前編)>>9 ページ17
「!?」
「ようこそ、アンの部屋へ」
メルヘンな空間に一人の少女の声が響く。
その場所には、敦や谷崎を含め沢山の人がいた。
「あらもう嫌だわ。こんな沢山の方たちに見詰められて。あたし初対面の方とお話するの苦手なの。でも駄目ね、ちゃんと説明しなくちゃあ皆さんお困りだわ。きっとすごくお困りだわ。だってこんな見知らぬ所に、突然連れてこられたんですもの。あたしだったら心臓が飛び跳ねて______」
初対面の人と話すのが苦手と云ったわりに、ベラベラと喋る少女。
「ナオミは何処だ」
ベラベラと喋る少女の話を谷崎が遮った。
「あらご免なさい。その説明が最初よね。探偵社の皆さんは、あちらよ」
少女が一つの扉に指を指すと、その扉の向こうには、無数の手に捕まっているAと賢治、そしてナオミがいた。
「賢治君!ナオミ!」
「A!?」
谷崎は扉に駆け寄り、ガチャガチャとドアノブを回るが、その扉は開かなかった。
「鍵なしでは開かないわ。開くのはあっち」
もう一つの扉をみると、外の景色がみえる。
「外の景色が……静止してる」
そう。
外の景色は今、静止しているのだ。
その証拠に、飛び降りようとした烏が固まっている。
「あたしの名前はモンゴメリ。ここは、あたしの異能力で創った空間なの。でも安心なさって。そのドアから誰でも出られるわ。お仲間を取り返したくなければ、ですけれど」
ニィッと少女は不気味に笑った。
「如何する心算だ」
「簡単よ。この部屋のアンと遊んで頂きたいの。アン、いらっしゃい」
少女がそう云うと、壁からとても不気味な人形が姿を現した。
ルーシー・モード・モンゴメリ。
能力名『
それが、少女の名前だ。
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菓海手(プロフ) - 皆、コメントちゃんとみてね!!!! (2016年6月20日 20時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - キーワードの『少々カゲプロ』をおして、続編である『蛇を操る少年(仮)は、探偵社のなかで最年長……らしい。【文豪ストレイドッグス・男主・マンガ沿い。4】』をご覧ください。 (2016年6月19日 14時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - 実は、この小説をつくったアカウントが無くなりまして、しかもパスワードも忘れてしまい新しいアカウントを作ったので、続編として4をつくりました。 (2016年6月19日 14時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 面白いですね、更新頑張ってください。応援してます!! (2016年6月1日 1時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - あの一中の生徒ですか? (2016年5月29日 10時) (レス) id: 7ac5ab82e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菓海手 | 作成日時:2016年5月28日 22時