たまえなく過去へ押し戻されながら(前編)>>7 ページ15
敦、谷崎、ナオミは今、大通りで賢治とAを探している。
「あんなにピリピリした探偵社は初めてね」
横断歩道を渡ろうとすると、信号が赤になったので立ち止まる。
「ナオミ。矢ッ張り社に戻るンだ」
「嫌よ。ナオミも捜索を手伝うわ。こんな時に兄様と離れたくない」
「危険過ぎる!」
「危険は社も同じよ。建物ごと消されるわ。ねぇ、敦さん。そうでしょ?」
「え!?そ……それはまあ」
突然話しかけられ敦はギョッ!とした。
だがすぐに谷崎から低い声聞こえた。
「敦君。君と違って、妹には異能が無いンだ。足を引ッ張る」
「何よ兄様。ナオミの云う事は何でも聞くと云ったじゃない」
そう云われた谷崎の肩が跳ね上がった。
「き、昨日の夜のアレはお前が無理矢理……!」
そこまで云うと、谷崎は何かに気付かされハッとした顔になり、徐々に林檎のように赤くなっていった。
「……何でもありません」
「?」
真赤な顔を服の袖で隠す谷崎にたいし、ナオミは勝ち誇ったような顔だった。
そんな事をしていると、ピッと信号が赤から青に変わった。
人々が横断歩道を渡るため、歩き出す。
「と……、兎に角!事務員は社に戻るンだ!」
「あらあら。何なら昨日の
ナオミの声が途中で途切れる。
不思議に思った谷崎たちは、後ろを振り返ると、側にいたナオミの姿がそこには無かった。
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菓海手(プロフ) - 皆、コメントちゃんとみてね!!!! (2016年6月20日 20時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - キーワードの『少々カゲプロ』をおして、続編である『蛇を操る少年(仮)は、探偵社のなかで最年長……らしい。【文豪ストレイドッグス・男主・マンガ沿い。4】』をご覧ください。 (2016年6月19日 14時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - 実は、この小説をつくったアカウントが無くなりまして、しかもパスワードも忘れてしまい新しいアカウントを作ったので、続編として4をつくりました。 (2016年6月19日 14時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - 面白いですね、更新頑張ってください。応援してます!! (2016年6月1日 1時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - あの一中の生徒ですか? (2016年5月29日 10時) (レス) id: 7ac5ab82e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菓海手 | 作成日時:2016年5月28日 22時