運命論者の悲しみ>>3 ページ36
ドォオオンと遠くの方から煙がみえた。
敦は探偵社から出ると、煙が上がっている場所へ向かう。
そこには、たくさんの人が来ていた。
「皆殺しだッてよ」
「非道い……」
「軍警が言うには、マフィアの武闘派。その中でも凶暴な実働部隊『
敦は、その言葉が自然と耳に入ってきた。
「マフィアの武闘派『黒蜥蜴』…」
探偵社に来たら皆が殺される。と思った敦は、事件があった場所を離れ、公衆電話の中に入っていく。
誰かの名刺を見て、敦は電話をかける。
コールが二回ほど鳴るとカチャと相手が受話器をとる音がした。
『何方ですか？』
「僕だ」
『人虎！？』
相手が目的の人______樋口は、敦の声をきき目を見開いた。
『先日はお仲間に助けられたようですが、次はそうはいきません。それで、ご用件は』
しばらく、間があったが敦は口を開いた。
「僕は、探偵社を辞める」
『な……！？』
敦の顔は、もうこれしかない！という表情だった。
「辞めて、ひとりで逃げる。捕まえてみろ」
『成る程______『
敦はそこまで云うと、ガチャッと電話を切った。
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ツーツーと通話が終わる音が樋口の携帯から響くと、パチと携帯を閉じ、黒いスーツの男に命令を出した。
「『黒蜥蜴』を呼べ」
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敦は、荷造りをし部屋を出て階段を下りる。
すると、角から国木田と接触した。
「こんな所に居ったか、小僧。お前の所為で、大わらわだ。手を貸せ、こいつを______おい？」
国木田が敦に複数のファイルを持たせようと近づくが、スッと敦は国木田を通り過ぎた。
「……心配いりません。これで、探偵社は安全です」
「……はぁ？」
敦はそう云うと、ダッと走り出した。
孤児院の時に云われた、《天下のどこにも、お前の居場所はありません！》。
それが、その通りだと理解した敦は、振り返らずただ、真っ直ぐと走っていくのだった。
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霊華 - 林檎によってかわるから38kg位っすか？ (2018年9月14日 16時) (
レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
セフミ - 主人公くんが、刀剣乱舞の今剣に思えてしまう。そんなボクは重症ですね (2016年8月2日 23時) (レス) id: c57fb13ef8 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» 今日の夜から更新再開します。面白いと云っていただき、ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - お役にたてたら幸いです( ´ ▽ ` )面白かったんで、更新頑張ってください！！ (2016年5月4日 17時) (レス) id: 43566f1e32 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» ぐふっ……。マジかよ……教えてくださり ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菓海手 | 作成日時：2016年4月29日 16時
