ヨコハマ ギヤングスタア パラダヰス(後編)>>1 ページ27
ヘッドホンをしたまま、ソファに寝転がる太宰だったが、急にぱちっと目を覚ました。
「おい太宰。いい加減仕事を______あれ?」
国木田が太宰のいたソファをみるが、そこにはもう、誰もいなかった。
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「我が主の為______ここで、死んで頂きます」
パラララララと谷崎に銃を発砲させる樋口。
だが、その銃弾は谷崎には当たらなかった。
谷崎の顔にパタタと血がつく。
そう、谷崎を狙ったはずの銃弾は谷崎本人に当たったのではなく、谷崎を庇ったナオミが銃弾をくらったのだ。
「兄様……大丈…夫?」
背中から大量の血が流れ落ち、ナオミは谷崎の方へ倒れ込んだ。
「ナオミッ!!ナオミッ、ナオミしっかり!!ナオミ!ナオミッ目ェ開けろ!!」
谷崎がナオミを呼んでも、目は閉ざしたまま。
「ど、どどうしよう……し、止血帯。敦くん、止血帯持ッて無い?いや、先ず傷口を洗ッて……違う。与謝野先生に診せなきゃあ……」
ナオミが撃たれ、ひどく混乱している谷崎。
その間に、樋口は銃弾を取り替える。
「い、医務室まで運ばないと。敦くん、足持ッて________」
「そこまでです。貴方が先頭要員でないことは、調査済みです。健気な妹君の後を追っていただいましょうか」
谷崎の頭に銃口を向ける樋口。
だが、谷崎は混乱から落ち着きを取り戻したが、冷静さはなく、怒りがすぐにこみあげてきた。
「あ?チンピラ如きが________ナオミを傷つけたね?」
一瞬にして、空気が氷のように冷たくなった。
「『細雪』」
谷崎がそう云うと、路地裏に冬でもないのに雪が降ってきた。
「敦くん、Aくん。奥に避難するンだ。こいつは________ボクが、殺す」
いつもの穏やかそうにしている谷崎の顔が、ナオミが撃たれたからか、すごく恐ろしい顔になっていた。
それに怯んだ樋口だったが、ドドドドドとまた、発砲を始めた。
だが、銃弾は谷崎をすり抜け、谷崎は姿を消していた。
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霊華 - 林檎によってかわるから38kg位っすか? (2018年9月14日 16時) (レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
セフミ - 主人公くんが、刀剣乱舞の今剣に思えてしまう。そんなボクは重症ですね (2016年8月2日 23時) (レス) id: c57fb13ef8 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» 今日の夜から更新再開します。面白いと云っていただき、ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - お役にたてたら幸いです( ´ ▽ ` )面白かったんで、更新頑張ってください!! (2016年5月4日 17時) (レス) id: 43566f1e32 (このIDを非表示/違反報告)
菓海手(プロフ) - ふーか。さん» ぐふっ……。マジかよ……教えてくださり ありがとうございます。 (2016年5月4日 17時) (レス) id: bf2b99e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菓海手 | 作成日時:2016年4月29日 16時