魔法使いの恋慕 (ページ7)

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外を見ると、もう辺りは真っ暗になっている。なんだか、あっという間な気がする。

「冬の夜更けは早いのう。ブリーズや、そろそろテントにお行き。」

「はい。」

テントの中に行ったら、独り。

そう思うと途端に寂しくなって、足が動かなくなる。リンデルさんと、一緒に寝たいな。

なんてわがまま言えるわけがない。

「ん、どうした？」

リンデルさんは少し困ったような顔をしている。私が蹲っているから。

迷惑はかけないようにしないと。そうじゃなきゃ、ここから追い出されちゃう。

「……あの。」

どうしよう、どうしよう。

迷惑かけないように、心配もさせないように。

「お、おやすみなさい。」

そう言って、足に力を入れて立つ。

「少し手を貸せ。」

リンデルさんも立ち上がって、握手をするような姿勢で私に手を差し出す。

どうしたらいいのか分からないから、とりあえず手を取る。

私と握手をしているリンデルさんは一瞬びっくりしたような顔をして、その後ニヤニヤとしだした。

「ブリーズはわしと共に寝たいのか。かわいらしいのう。」

なっ……、

なんで、なんでバレたの！？

「胸の内ではよく喋る子だの。ふふ、じゃあ今日は共にわしのテントに入ろう。」

嬉しい、けれど。

ちょっと怖い。私の思うこと全部バレちゃうのかな。そしたら、醜い子だって思われちゃうかもしれない。

それは、ちょっと嫌だな。