目指せあの頂上へ【2】 (ページ7)

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第52話ページ7

Aside

「……ちっ、なんで僕が攻撃するのが見えたの……ｯ
下向いてただろ……！」

悔しそうな顔をする相手。
私はそんな彼を真っ直ぐ見つめて、言ってやる。

A「魔法が使えない……だからこそ、“努力”したんだよ……！」

そして、そのまま魔法を押し返す。

相手はその衝撃にはね飛ばされた。

魔力はあるのに、魔法は使えない。
ならば、剣術を鍛えていけばいい。

その過程で魔法が使えるようになればいいんだから。

私はずっと自分にそう言い聞かせて、今まで生きてきた。

この学校に来たのも、足手まといになるためじゃない。

―――憧れのあの人みたいに、

A「魔法を使えるようになるためなんだから！！」

私はそう叫んで、吹き飛んだ相手に向かって走る。

「まっ……待って」

相手は後ずさる。

そして、私は

ｼｬｷﾝｯ

相手の鼻先に剣先を向けた。

……流石に刺す勇気はない。

「う……っ参りました……」

……こうして、私の2回戦出場は決まった。