第51話 ページ6
ライアside
なんで……
どうして、気づかなかったのだろう。
サクヤ「言葉で、って……実力で戦わないってことかよ」
レン「そんな奴とあたったのかアイツ」
2人は目を鋭くして呟くように言った。
シグさんは顔を曇らせた。
ロネ「……そう、なんだ」
だが一番驚くべき発言をしたのはロネさんだった。
ライア「ロネさん……」
ロネ「こういう大会でそんな戦法使うんだ。
いやー、恥ずかしいと思わないのかな?ホントないわ」
ロネさんはそういう戦法が好きではないらしい。
勝負をするなら正々堂々、といったところか。
沈黙が私たちを襲う。
会場は相変わらずざわめきに包まれていた。
まだなのかと呆れる者もいれば、早くしろよと怒る者もいるようだ。
気づけば、第6グループのほうは既に終わり、あとは第5グループの終了を待つのみとなっていた。
このままでは、Aさんが残れない―――。
5人の内誰もがそう思ったが、言葉を発しなかった。
言葉にすることで、現実になってほしくなかったから。
しかしその重い雰囲気は、シグさんによって破られた。
シグ「……みんな、あれ。」
……え?
シグさんが指をさす。
私はゆっくりと顔をあげて、その方向を見つめた。
そこには。
キィン!!
剣で相手の魔法攻撃を防ぐ、Aさんの姿があった。
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作者名:まかろ&凛音 | 作成日時:2016年4月8日 20時