第48話 ページ3
開会式が終わり、1戦目が始まった。
今はAブロックの1、2グループが戦っている。
私はそんなAグループの5グループ目、つまり次の次。
A「自信ない……」
ロネ「うわっA大丈夫!?凄い汗!」
ロネは私を見て言った。
私こういうの苦手なんだよ、緊張しちゃうよ……
ロネ「大丈夫、私たちが応援してるからね!」
レン「ロネ、お前声がでかいから今はちょっと黙れ」
ロネ「イテッ、ごめんなさい!!」
ぺちんと頭を叩かれたロネはまたも大声を出して叩かれた。
……でも、二人のおかげで少し落ち着いた。
大丈夫大丈夫――。
シグ「あ、2グループとも終わったみたいだね」
A「はひゃふっ!!?お、おわ、終わった!?」
サクヤ「なんだ今の声」
*
『Aブロック、第3戦目。
レフトサイドー、第5グループ。
ライトサイドー、第6グループ。』
ウォーミングアップの時間が終わり、私は会場に立っていた。
正直、手が震えている。
こんな緊張感、入試の時以来だ。
……負けたらどうしよう?
応援してくれているロネやレン、ライア、シグ、サクヤになんて言おう?
……やだよ、期待を裏切りたくない。
勝たなきゃ、勝たなきゃ……ッ
「Aー!!!」
私を呼ぶ声がする。
ハッとして振り向くと、あの5人が手を振っていた。
ロネ「大丈夫だよ、頑張って!!」
サクヤ「緊張してんじゃねーぞ!」
レン「いつも通りでいいからなー」
シグ「落ち着いて深呼吸してねー!」
ライア「応援してますが、あまり気負わないように」
……ああ、そうか。
A「いつも通りで、いいんだ。」
風が吹き抜ける。
何も勝とうとしなくたっていい。
……まあ負ける気もないけど、ね。
『戦闘、開始!!』
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作者名:まかろ&凛音 | 作成日時:2016年4月8日 20時