目指せあの頂上へ (ページ49)

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第46話ページ49

ライア「まったく……いつまで落ち込んでるんですか。いい加減現実を受け入れた方がいいのでは？」

寮へ向かう帰り道。
いつものメンバー6人で、他愛もない話をしていた。

サクヤは相変わらず落ち込んでるけど……

ロネ「まあまさかテストがやったその日に返ってくるとはね。普通1日はかかるでしょ。」

レン「確かに200人ものテスト1日かからず採点するのはな。」

A「みんな何点だったの？」

ロネ「98？」
ライア「……95ですが」
シグ「僕は84」
レン「俺は……76ぐらい」

A「サクヤは？」

そう尋ねるとサクヤはビクッと肩を揺らし、耳を塞いで

サクヤ「やめろ……点数の話は聞きたくない……」

と低い声で言った。しまった。

A「あ……ごめん」

シグ「大丈夫だよサクヤ、もうすぐ大会あるからそこで挽回しよう？」

サクヤ「そうか！！大会があったんだった！！！」

ライア「急に大声出すのやめてください。」

今度はライアが耳を塞いだ。
サクヤの大声は結構響いたらしく、周りの人が驚いてこちらを見ていた。

A「大会かぁ……うーん……」

ロネ「そこでランクとかも決まっちゃうしねー。プレッシャーだわー。」

レン「そんな事思ってねぇだろ。顔ニヤけてる」

大会、というのは1年に2回だけ行われる、ランクを決めるためのものだ。

優勝すればかなり将来的に有利になる。

ちなみに今回の大会は1年生だけなので、総勢200人。
ランクの話はまあ、みんなそれぞれ決まってからで。

レン「大会とかだるすぎ……なんでそんなもんやらないといけないんだよ。……棄権ってあり？」

シグ「ダメではないけど、1戦はしないと許可されないよ」

レン「うわー……」

レンはまたもやる気がないっぽい。
シグはあはは……と困ったように笑った。

サクヤ「よっしゃ！じゃあ今日は早く帰って大会に備えようぜ！」

ロネ「大会明日じゃないけど！？」

サクヤ「いいんだよ！じゃあ男子ども！またな！」
ロネ「いいの！？まあいいか、じゃね！」

レン「はいはい、じゃあね」
シグ「またね〜」

ここから女子と男子は違う道。
走り出すサクヤに、私たち女子は焦りながらも追いかける。

レン「元気だなあいつら」
シグ「そうだね……」