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第34話 ページ36

体育の授業は着々と進み、私たちの班の番になった。


レン「なあA」
A「え?なに?」


試合開始直前、レンが突然私に声をかけてきた。
レンはただ一言、

レン「……くれぐれも無茶はすんなよ」

と言った。


A「……うん、レンもね。」

先生「では、試合開始だ。」


ホイッスルが鳴り、試合が始まった。
相手は運良く担任の先生。

……弱点は分かってる。




先生は…


A「近距離戦はあまり得意ではない、ですよねッ!!」

私はそう言い、杖を短剣に持ち変えた。



私は普段、魔法をろくに使えないからこうやって剣で戦っている。
だから小さい時から剣術をやっていたのだ。


A「先生うまく怪我しないように避けてくださいね!!」

先生「お前……敵に情けをかけるもんじゃないぞ」


先生は笑いながら呟き、杖を振った。
その時だった。


A「……ッ!!」

足場が崩れ、私は地面に転がった。


____ヤバイ。



先生の魔法は氷魔法。

凍らされたらもう動けない。



A「……や、やば……」

レン「大丈夫。落ち着け。」


凛とした綺麗な声が響く。

気づけば後ろにレンが立っていた。


A「うああ……助けて……」

レン「えっ、いや泣きそうな顔すんなよ……!授業!これ授業だから!!」


レンは焦りながら、私に水をかけた。

……あれ、温かい?


レン「温水だ。これで凍らせられない、ですよね?」

先生「……流石だな。よく見てる。」

レン「先生も周り、よく見た方がいいですよ」




レンがニヤッと笑った。

先生はその言葉と仕草にハッとし、後ろを振り返った。




……後ろには、真顔で魔道書を唱えるシグがいた。





*


〜見学組〜


ロネ「……空間制御あると、さすがに先生もたじたじだねぇ」

サクヤ「まあ先生も相手したことねぇだろうしな。」

ライア「滅多に扱える人はいませんものね。特に学生が使えるなんて思ってもみなかったのでは?」

サクヤ「じゃあこのままシグたちの圧勝か……?」

サクヤがぼそっと呟いた。
しかし、それを否定した者がいた。



ロネ「……いや、案外そうでもないみたいだよ。」

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作者名:まかろ&凛音 | 作成日時:2015年3月7日 13時

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