39、背負い投げちぇっくめいと ページ39
××
「りょ、寮長くん！は、話をしよう！」
勢いのまま、「話をしたら全員死んでくれるか？」と返されそうなことを言ってしまった。今の彼が対話が出来る状況ではないと、わかっているけれど……けれど意外なことに寮長くんは返事をしてくれた。
「黙れ死ね！」
「なんか当たりキツくない！？」
普通に傷つくんですけど！！
「で、でも、ほら、話すことって大切だよ！ね！？分かり合えるかもじゃん……！」
「ふざけるな！！おまえに……おまえに何がわかるんだ……！ボクのこと何も知らないくせに！」
「あたりめーだろ！まだ出会って三日も経ってねーんだぞ！」
「Aちゃんは油を注ぎたいのか静めたいのかどっち！？」
「静めたいです！」
案の定私の発言によって更にキレ散らかした寮長くんが私めがけて魔法を放ってきた。容赦ねぇ！！！反射的に目を閉じる。しかし、その魔法が私に当たることはなかった。
「っ〜〜バッカじゃねぇの、オマエ」
横を見れば、マジカルペンを持ったやなや2が息を切らして私を見ていた。彼の風魔法で寮長くんが放った魔法の方向を変えてくれたのだ。やなや2は傷だらけで───ううん、傷だらけなのは彼だけじゃない。みんな、そう。私以外、みんな。私が棒立ちしている間も、みんなは必死に戦っていた。
そこで、ようやく、私は彼らに守られていたことに気がついた。ああ、今気がつくなんて大馬鹿者だ。
守られヒロインに憧れていた。誰かから守ってもらうことに憧れていた。でも、今はただただ悔しい。漫画の守られヒロインたちもこんなやりきれない思いを抱えていたのだろうか。みんな戦っているのに。みんな傷ついているのに。
「大丈夫……！だいぶ弱ってきてる……！」
もう少しだよ、と監督生くんがみんなを励ますように声を上げた。それでも、みんなきっともうくたくたで。私は監督生くんにほうきを返す。このほうきも、監督生くんがくれた護身用みたいなものだったのだろう。
「私、プリキュアになってくる」
大きく踏み込んで、寮長くんの腕を取る。あまりに突然のことに彼は対応しきれていなかった。その腕は細くて、弱々しかった。こんなことはもうおしまいだ。そのまま掴んで、彼が背負っているものごと、背負い上げる。
「月に代わって───」
足を開いて、膝を伸ばす。
「お仕置きよ！！」
そして、そのまま一本背負いを決め込んだ。
「姉さん、それ……プリキュアじゃなくてセーラームーンだよ……」
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柊あんず(プロフ) - ユノンさん» まだそこまで詳しくは言えないですが、現時点で誰よりも特別なのは間違いないです…！(これ以上はチャットになりかねないので失礼します…！) (2022年7月11日 15時) (
レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» デュースと夢主人公は恋人になりますか? (2022年7月11日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます〜！デュースくんとはたくさん絡ませていくのでお楽しみに笑 お気遣いくださり本当にありがとうございます！ (2022年7月11日 13時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» 夢主人公とデュースの絡みが見てみたいです (2022年7月11日 12時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ (2022年7月11日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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