36、始まるはあなーきー ページ36
××
「僕は、姐さんのことが」
その言葉の続きが気になって、気になりすぎて、一睡も出来ないまま朝を迎えた。朝食を作りながら、もう何百回も考えたことをまた思う。マッッッジで何を言おうとしたんですか？？
「姉さんおはよー」
「あ、お、おはよう」
「腹減ったんだゾー」
監督生くんと謎生物に続いてやなや2もやって来た。
元はといえばこいつがあそこで入って来なければ良かったのだ。腹立つ寝癖を睨みつけていると
「朝食は出来てるんだけど、お弁当がもう少し時間かかりそうなんだよね……」
「え〜〜A決闘見に来ねぇの？」
「作り終えたらすぐに行くよ」
「ああ、勝利の晩餐になるよう頑張る！」
……やっぱりかっこいい。
最早何をしていてもキラキラエフェクトがかかってみえる。
顔の良さでいえばこの学園はみんな顔面レベルが凄まじいが、私の中で彼が一番かっこよく見えた。その次にかっこいいと思えるのは監督生くんなので、結局のところ好感度も重要だ。
「じゃ行ってきまーす」
「行ってらっしゃい！」
三人と一匹を見送ってからキッチンに戻り、料理を再開させる。量が量なのでやっぱり時間がかかる。それでも私の手料理をみんなが美味しいと言って食べてくれるのが好きだった。私の存在が認められているような気がした。料理も掃除も、好きで始めたわけではないそれらが、私の存在価値になっているなんて皮肉的だけれど。
「……よし、完成っと！」
*
「うぎぃぃぃぃぃぃ！！」
お弁当を届けに行くと修羅場だった。
いやもう比喩とかではなくて、ガチの修羅場だった。なぜかキレ散らかしている寮長くんと自我を持ったかのように動き出す薔薇の木々。え、いや……え……？
「ガチでヤバいって！お前ら逃げろ！」
「姐さん！」
別に、大して近くもない───正直言えば誰よりも安全地帯にいた私に真っ先に気がついたのは、彼───デュース・スペードだった。驚く間もなく彼の身体に包み込まれた。あ……意外と筋肉質なんだ。初めて感じる男の子の身体に、すこし戸惑う。
「Aは俺が守る！」
まるで私が薔薇の木に襲われかけたかのような口振りだが、別に襲われてない。それでも、一番遠い場所にいた私に気がついてすっ飛んで、そして当然のように庇ってくれる彼に心臓が騒いで止まらなかった。
**
37、みんなで！かうんたーあたっく！→←35、命短し恋せよゆーす
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柊あんず(プロフ) - ユノンさん» まだそこまで詳しくは言えないですが、現時点で誰よりも特別なのは間違いないです…！(これ以上はチャットになりかねないので失礼します…！) (2022年7月11日 15時) (
レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» デュースと夢主人公は恋人になりますか? (2022年7月11日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます〜！デュースくんとはたくさん絡ませていくのでお楽しみに笑 お気遣いくださり本当にありがとうございます！ (2022年7月11日 13時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» 夢主人公とデュースの絡みが見てみたいです (2022年7月11日 12時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ (2022年7月11日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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