29、ヒステリッくいーん ページ29
××
「おぉ……！」
「結構、イケてるじゃん！」
「にゃっはー！かっけーんだゾ！！」
ケイトの魔法によって変身した彼らを見ながら、みんな似合ってるねと同じくケイトの魔法にかけられたユウが微笑んだ。確かに全員並ぶと雰囲気が完全に統一されていることがわかり、さながらドラマのセットのような完璧さだ。ケイトはAに目を向けるとあっ、と思い出したように声を出した。
「そういえばパーティーに生徒じゃない女の子って連れて来ちゃって良かったんだっけ……？」
ハーツラビュル寮には現在810条ものルールがあり、すべてを把握することは大変困難だ。ケイトが申し訳なさそうに手を合わせるとエースは「なんか言われたら掃除に来たってことで誤魔化せるっしょ」と楽観的に言った。
「では、誰の誕生日でもない『なんでもない日』を祝して！乾杯！」
「カンパーイ！」
いくつもの声が揃い、楽しげな雰囲気が流れ出す。ほら今がチャンスじゃない？とケイトがエースの背中を押した。こういうところはちゃんと先輩なんだな、と少し感心しながらエースの後を歩く。
「あの〜、寮長」
「キミは……ああ、タルト泥棒の一年か」
「えーっと、タルトを食べちゃったことを謝りたいと思って、新しくタルトを焼いてきたんですけど」
「ふぅん？一応聞くけど、なんのタルトを？」
リドルはゆっくりと首を傾げ、目を細めた。
「よくぞ聞いてくれました！旬の栗をたっぷり使ったマロンタルトです！」
「……ッ、マロンタルトだって！？信じられない！」
怒声を張り上げたリドルに、和やかな空気は一転して地獄と化した。寮生たちは静まり返り、リドルの怒声だけが響く。
「ハートの女王の法律・第５６２条。「『なんでもない日』のティーパーティーにマロンタルトを持ち込むべからず。」これは重大な法律ルール違反だ！」
思わず耳を塞ぎたくなるようなその声にAは顔をしかめる。全部で何条まであるんですか、とユウが問うと「全810条」と常軌を逸した答えが返ってきた。
「あちゃー……こりゃヤバイ。トレイくん知ってた？」
「俺が暗記出来てたのは350条までだ。
完全に油断してた……」
(350条覚えてるのもヤベェけどな……)
「ハートの女王の厳格さを重んじるハーツラビュル寮長であるボクが、この違反に目を瞑ることはできない。マロンタルトはすぐに破棄しろ！」
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柊あんず(プロフ) - ユノンさん» まだそこまで詳しくは言えないですが、現時点で誰よりも特別なのは間違いないです…！(これ以上はチャットになりかねないので失礼します…！) (2022年7月11日 15時) (
レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» デュースと夢主人公は恋人になりますか? (2022年7月11日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます〜！デュースくんとはたくさん絡ませていくのでお楽しみに笑 お気遣いくださり本当にありがとうございます！ (2022年7月11日 13時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» 夢主人公とデュースの絡みが見てみたいです (2022年7月11日 12時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ (2022年7月11日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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