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大貴side

加えて、あちこちに散乱した情報や気持ちの破片を集めていたらもうキャパオーバーで、

今は、何してもごちゃごちゃ絡まってなんの結論も生み出せていない。

いっそのこと全部捨ててしまえたら楽だろうな。

そんなの気にしなくていいんだ!みたいな自信がどこからともなく湧いてきて、

なんとかなるでしょ、大丈夫、って自分を鼓舞して

ずんずんと進んでいく人が羨ましい。


"できる"人が羨ましい。


こんなことなら、こんなになってしまうなら、

生まれてこなければよかったなぁって、

心底思う時間がある。


見えない未来に期待もできない。

何かいいことがあるから、ってそれすらも疑ってしまう。


逃げてもいいけど、逃げ続けるのはだめなら、

それがみっともないなら、

今の俺は、…



山田「だーいちゃん、ねぇ、大ちゃん!」

大貴「…あ、ごめん、なに?」

山田「暗い顔してたよ。」


…そんな泣きそうな顔をされると、本当に申し訳なくなる。

山田「…ごめ、ちょっと俺、顔に出てたね」

大貴「…へ」

山田「大ちゃん、目を細めてたから。ほら、ちょっと涙出そうだし、笑」

大貴「ああ、うそ」

山田「俺も大ちゃんも分かりやすいから!」


ふは、って山田が笑うと、俺もちょっと安心して笑っちゃう。

・→←自分が1番認められない



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作者名:カシスオレンジ | 作成日時:2021年12月11日 22時

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