僕らの日々を__２ (ページ23)

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慧side

所詮その程度の人間で、俺もそれを望んでいて、、

言い聞かせるように自分の気持ちに蓋をする。

「慧くん」

彼からのメッセージ。

少しドキッとして、珍しいな、なんて期待したりして。

「数学の課題どこまで出されたっけ？」

続くメッセージ通知にがっかりした自分がいる。

返すのをやめて、携帯をそこらへんに投げてベッドに寝そべった。

張り詰めた糸が切れたように眠りについた。

・

「ご飯できたよ」と呼びに来た声がしたけれど寝たふりをしてごまかした。

今はこの現実から目を背けていたい。

いや、どうせならずーっと。ずっと、夢の中で自分の理想だけを描いていたい。

グループにいる時、どこか客観的にみんなを見ている自分。

他愛ない話で笑っているみんなを見ている時間。

自分はここには実はいないんじゃないかと訳の分からない錯覚を起こす時。

空気のように存在する空間。

息苦しくて、逃れるように1人になる時。

その全てに絶望して、嫌になって、布団を被る。

自分じゃない誰かになりたい。

そうすれば、こんな思いしなくて済むだろう、と

浅はかで自分勝手な考えがよぎった。